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山を歩いたり自然の中に身を置くことが好きな人に参考となるような情報を発信いたします。

南八ヶ岳・赤岳・横岳ツアー(2018.8.17-19)3日目

3日目の朝も好天です。

夜明け前

朝焼けの西上州の山々

西上州の山々の空が赤く染まりました。

左側の真っ平らの山が群馬長野県境の荒船山です。

どんどんご来光を見ようと人が出てきました。

台座の頭と硫黄岳山荘

硫黄岳山荘は台座の頭というピークの下にあります。

ちょうど5時頃、西上州の山々より右側から

ご来光

太陽が昇りました。

少し引いて撮ると

両神山と御座山と日の出

太陽の右側の三角形の山が御座(おぐら)山、そしてその右側の台形の山が両神山です。

ですから群馬・埼玉県境辺りから日が昇ったことになります。

朝食後にまず硫黄岳に登ります。

前日ほど寒さは感じなかったのですが、何と

霜柱

霜が降りていました。この日もかなり気温が下がったのですね。

硫黄岳に登っていくと

南八ヶ岳の山々

昨日越えてきた赤岳と横岳が見えていて爽快な気分です。

硫黄岳では、まず最高標高点がある東側の方に回り込んでみました。

イワヒバリ

イワヒバリが出迎えてくれました。

爆裂火口を覗く

つまり山頂標識がある場所とは反対側から爆裂火口を覗いてみると

爆裂火口

こんな感じに見えました。

あまり火口に近づくと危険です。

ひび割れ

こんなひび割れがあちこちにあって、崩落の危険があるからです。

ここから北の方を見ると

天狗岳と蓼科山

夏沢峠から天狗岳、そして蓼科山に続く山並みが見下ろせます。

山頂標識のある場所に戻って周囲を見渡すと

硫黄岳山頂

だだっ広い山頂からは周囲のパノラマ景観が見事です。

夏沢峠へ下山を始めます。

先ほどとは反対側から爆裂火口を覗くと

爆裂火口の層構造

層構造がはっきり見え、過去の噴火が複数回あったことがわかります。

それにしても荒々しい蟻地獄のような場所ですね。

急なガレた道を夏沢峠まで下りて

山彦荘

山彦荘を通過し、さらに下って

オーレン小屋

オーレン小屋を通過。

さらにぐんぐん下って

桜平のゲート

桜平のゲートに到着し、3日間のツアーを無事終了しました。

本当にさわやかなお天気に恵まれた3日間でした。

秋のように空気は澄み渡り、稜線にいる間はずっと周囲のパノラマを楽しむことができました。

夏の花は終わりかけていましたが、咲き残っていたものやかわいい実をつけていたもの、そして真っ最中だったトウヤクリンドウやウメバチソウなど秋の花もたくさんありました。

お盆を過ぎていたせいか、金土日なのにそれほど混雑していなかったのも幸いでした。

2つの山小屋では快適な休息を得ることができました。

ご参加された皆さま、3日間大変ご苦労さまでした。

ご参加いただきありがとうございました。

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南八ヶ岳・赤岳・横岳ツアー(2018.8.17-19)2日目

かなり冷え込んだ朝となりました。

朝5時の出発時、小屋前の温度計は4℃です。1週間前までは考えられなかった気温です。

幸い登り始めの時はほとんど無風なので、少し歩くと身体が温まって薄着で登ります。

行者小屋と阿弥陀岳

行者小屋で一休み。軽く食べて再び進みます。

文三郎尾根は徐々に急になっていき、途中からは

階段が連続する文三郎尾根

赤岳の岩壁を前にして階段が連続します。

横岳をバックに

横岳や硫黄岳をバックに一気に高度を上げていきます。

岩場にはいろいろは植物が張り付いていて、花もたくさんありますが、もうすでに実になっているものも多く、

イワウメ実

早い時期に開花するイワウメ、

イワヒゲ実

イワヒゲ、

イワベンケイ実

イワベンケイとイワが付く名前も多いですが、

チョウノスケソウ実

チョウノスケソウという人の名前が付いたものも。

この実はチングルマに似ていますね。

キレット分岐

南部のキレットに向かう道を分けて

険しい岩場が続く

クサリを伴った険しい岩場が続く所をがんばり、ついに

ついに登頂

赤岳山頂に登頂です。南八ヶ岳の最高峰に登頂、ばんざい!

途中はやや風が冷たかったのですが、山頂はとても暖かくて、周囲をゆっくり見渡しました。

東南の方には

富士山と奥秩父

富士山と金峰山などの奥秩父の山並み。真教寺尾根と清里界隈。

南西の方には

権現と南アルプス
南アルプス、中央アルプスと手前の権現岳、編笠山

北西の方には

阿弥陀岳と北アルプス

北アルプス、乗鞍、御嶽、諏訪湖、霧ヶ峰と手前の阿弥陀岳。

北の方には

横岳、蓼科山と浅間山

横岳から蓼科山に続く八ヶ岳の稜線と、妙高連山、浅間山、横手山など。

360°のパノラマを楽しんだ後は横岳方面へ進みます。

赤岳山頂の景観

振り向けば山頂にはたくさんの人が登頂を喜び合っています。土曜日ですしさすがに人気の山です。

赤岳から石がゴロゴロする急な坂を下りたところにある天望荘で一休み。朝早かったのでランチとしました。

今度は横岳の岩場に挑みます。花は相変わらず多く、

ウスユキソウとタカネヒゴタイ

ウスユキソウとタカネヒゴタイ、

オヤマノエンドウ

季節外れに咲いたオヤマノエンドウ。

ダイモンジソウ

少し大の字から崩れたダイモンジソウ、

タカネツメクサ

タカネツメクサ、

タカネナデシコ

タカネナデシコと今が旬の

トウヤクリンドウ

トウヤクリンドウです。この他にはタカネニガナ、イブキジャコウソウ、チシマギキョウ、クロクモソウ、シラネニンジン、ミヤマウイキョウなどの花も見られました。

いよいよ

横岳の険しい岩場

岩場が続く横岳の核心部です。

でも風も余りなくお天気がよいので足場は確実です。慎重に一歩一歩進み

ハシゴを下る

ハシゴを下って無事通過。

白いコマクサ

珍しい白いコマクサを見ながら歩いていると本日の宿

硫黄岳山荘が見えた

硫黄岳山荘が見えてきました。

そして14時前には山頂に到着。その後はゆっくりタイムです。

夕食後空が染まり始めました。

前日よりさらに素晴らしい夕日です。

赤岩の頭に沈む夕日

赤岩の頭に日が沈む頃あたり一面は素晴らしい色彩に。

月と夕焼け

半月を取りまく筋状の雲がサーモンピンクに染まり、

とてもドラマティックな夕焼けを楽しむことができました。









南八ヶ岳・赤岳・横岳ツアー(2018.8.17-19)1日目

8月14日から出発予定だった南アルプス荒川三山・赤石岳ツアーが天候の理由で中止になった事を受け、お客様のご要望で急遽企画・募集された南八ヶ岳・赤岳、横岳ツアーに8月17日から行ってきました。

コースは、1日目に美濃戸口から北沢を通って赤岳鉱泉泊。2日目は行者小屋、文三郎尾根を経由して赤岳に登頂後、横岳を縦走して硫黄岳山荘泊。3日目に硫黄岳に登頂後、夏沢峠、夏沢鉱泉を経て桜平へ下りる3日間の行程です。

まず1日目です。

美濃戸口でバスを下り、

登山開始

カラマツ林を歩き始めます。

ここには案外花や実があって

ミヤマモジズリ

ミヤマモジズリ、

ナンバンハコベ

ナンバンハコベやワレモコウ、ホツツジなどの花や

マタタビ

マタタビ、ツノハシバミ、ヤマブドウなどの実が見られました。

美濃戸山荘の前でランチを取った後

分岐の標識

分岐を北沢へ進みます。

堰堤広場からは山道となり、

北沢の流れ

昨日の雨でやや増水した北沢のすぐ横を登っていきます。

前日はかなり増水して歩行が大変だったそうで、

水が流れた跡

水が溢れて流れた跡があちこちで見られました。

沢沿いには

トリカブト

トリカブトSp.やオヤマリンドウ、ハナイカリ、コゴメグサSp.、アザミSp.などがたくさん咲いていました。

川沿いの登山道はよく整備されていて、

整備された木道

木道や橋が歩きやすいように架けられていました。

やがて本日の宿

赤岳鉱泉到着

赤岳鉱泉が見えてきました。

背景にある横岳周辺の岩峰群と真っ青な空!

前日通過した寒冷前線の背後から乾いた涼しい空気が入って来たので、夕方なのにほとんど雲がありません。

少々熱めのお風呂に入った後、とても美味しいコーヒーをいただいて優雅な時間が流れました。

翌日登る赤岳は

赤岳を見上げる

圧倒的な眺めです。

この山小屋の名物ステーキディナーをいただいた後、外に出てみると

夕焼け

西の空が真っ赤に染まっていましたが、岩峰群のアーベントロート(赤い残照)は残念ながら見られませんでした。

ゆったりした個室で布団に入り1日目が終了しました。

南アルプス・北岳ツアー(2018.8.9-11)3日目

夜中は風がひゅうひゅう音を立てて冷たい風が吹き続けていました。

朝には晴れ渡っている事を期待していたのですが、残念ながら霧。うっすらと空は青く見えるのですが、なかなか霧が切れてくれません。

霧の中、下山を開始します。

岩場を下る

岩場を慎重に下っていくとこんなものが見られました。

ハイマツ球果食痕

これはハイマツのマツボックリ(球果)の中から動物が種を取り出した跡です。

おそらく犯人はホシガラスでしょう。

小太郎山分岐から稜線を離れて右俣をぐんぐん下っていきます。

大樺沢の雪渓

大樺沢の雪渓が近づいてきました。

標高が低くなるに連れ目立って来たことがあります。それは

マルバダケブキ群落

マルバダケブキの群落とか

バイケイソウ食害

コバイケイソウかバイケイソウの先っぽが食べられた跡です。

マルバダケブキはシカがきらいな植物。シカが他の植物を食べてマルバダケブキを食べ残すと、あちこちでこういう群落が残ります。

コバイケイソウもバイケイソウも毒草ですが、なぜか最近シカが食べているようです。それから

ヒョウタンボク

このヒョウタンボクの仲間にも毒があります。この場所には広く分布していました。

つまりシカ植生が広がっているのです。北岳も少しずつ蝕まれてきているようです。

それでもまだたくさんの花が見られ、

センジュガンピ

センジュガンピ、ミヤマシャジン、ウメバチソウ、トリカブト、キオン、ハンゴンソウ、ヤマハハコなど挙げればきりがなく、そんな花にはたくさんの

ベニヒカゲ

高山蝶ベニヒカゲやクモマベニヒカゲが訪花していました。

二俣

二俣で小休止したあと、大樺沢を下っていきます。

山の日の土曜日とあって多くの人が登ってくるのですれ違いが大変。

振り向けば

大樺沢から北岳

霧で何も見えなかった北岳の山頂が青空に突き出ていました。

大樺沢をぐんぐん下って

白根御池コースとの分岐近くで

冷たい沢水

冷たい沢水で顔を洗い、

広河原へゴール

全員無事広河原に下山してツアーを終了いたしました。


山頂や稜線での展望が今一でしたが、3日間雨に降られず北岳の迫力ある景観とたくさんの花を見られたツアーでした。

ご参加され皆さま、大変ご苦労さまでした。

ご参加いただきありがとうございました。


南アルプス・北岳ツアー(2018.8.9-11)1日目・2日目

今年の夏は台風の発生が多くて、このツアーの直前に発生した台風13号が関東の方に進んできたため、催行が危ぶまれていました。

しかし直前になって東側に反れたため、何とか実施できることになりました。

この北岳ツアーは昨年も台風により中止となっていて、今年中止になれば返り討ちに逢うところでした。

コースは広河原を起点として、1日目は白根御池小屋まで行って宿泊。2日目は草すべりを登って北岳山頂に立ってから肩の小屋で宿泊。3日目に右俣、大樺沢を通って広河原に下山する予定です。

広河原出発

野呂川に架かるこの吊り橋を渡るとツアーがいよいよ始まります。

森の中の急登

樹林帯の中を急登して行きます。この日は台風13号が遠ざかりつつありますが、その風が残っていて涼しくて良かったです。

森の中にはソバナ、セリバシオガマ、カニコウモリ、オオレイジンソウ、クサボタンなどの花が見られました。

立派な階段

2年前には無かった丸木の階段がところどころにかけてあって、整備されている感じでした。

標高差700mくらい登ると傾斜は緩やかになってトラバースするようになります。

橋を渡る

沢にかけられている橋からは

観音岳と薬師岳

鳳凰三山の観音岳と薬師岳が野呂川の対岸に見えていました。

そして間もなく

白根御池小屋到着

この日の宿、白根御池小屋に到着してこの日の行程を終了しました。

台風であきらめて登らなかった人や、昨日あわてて下山した人が多かったのか、宿はとても空いていて快適でした。

夕日や星空を期待していたのですが、霧がかかって見ることができませんでした。


2日目の朝、快晴です。

小屋を出発

先行パーティが出発。私たちも続いて草すべりに取り付きます。

白根御池

小屋横にある白根御池は無風のため鏡のような水面で、木々が美しく反射しています。

森の中と違って草すべりは草原。

草すべりを見上げる

黄色いハンゴンソウ群落の上に、森に囲まれた草原を登っていきます。

どうして草すべりは草原になったのでしょう? 過去土石流でも流れた跡なのでしょうか?

日当たりがよいので、朝6時でもとても暑いです。でも

タカネグンナイフウロ

タカネグンナイフウロ、

ハクサンフウロ

ハクサンフウロ、

クガイソウ

クガイソウはじめセンジュガンピ、シシウド、エゾシオガマ、タイツリオウギ、ミヤマコゴメグサ、シモツケソウ、トウゲブキ、ミソガワソウ、ヤマギラン、トリカブト、イブキトラノオ、キオン、トモエシオガマ、タカネナデシコなど、咲いている花は挙げたらきりがありません。

ただしちょっと残念だったのは、ミヤマハナシノブの花がほとんど見られなかったことです。今年は総じて開花が早いので、もう終わりかけだったのでしょう。

北岳東面

八本歯のコルから北岳の東面が望めました。

東面はバットレスと呼ばれる急峻な岩場で、凄い迫力です。

草すべりを登り終え、右俣と合流する場所に

シカ柵とシシウド

植生保護柵が設置してありました。

近年ニホンジカが高山植物を大量に食べるので、みるみる植物がなくなっているため保護している場所です。

対症療法としてはやむを得ませんが、これでは根本的な解決になりません。

適正密度の10倍もいると言われているニホンジカを減らす以外に対策にならないのは明らかです。

しかも、この柵は明らかに強度が不十分です。支柱が傾いているものもあり、高さも足りないのでシカの侵入を許していることでしょう。

稜線まで一息

稜線まであと一息の所までやって来ました。

そして小太郎山分岐で稜線歩きが始まります。

小太郎分岐から甲斐駒

片側から霧がわき上がってきていますが、甲斐駒ヶ岳がかろうじて見えています。

右手にはどっしりした

仙丈ヶ岳

仙丈ヶ岳がばっちり。仙丈の左側遠方には木曽駒ヶ岳や宝剣岳など中央アルプスの山々も雲海に浮かんでいました。

気持ちの良い稜線を進むと、「おおっ!」

タカネビランジ

私の大好きなタカネビランジ発見!

やがて

肩の小屋

この日の宿、標高3010mにある肩の小屋に到着です。

ここで一部の荷物をデポして北岳山頂に挑みます。

岩場を登る

やや急な岩場を登っていきます。足元や岩の隙間には

タカネシオガマ

タカネシオガマ、

チシマギキョウ

チシマギキョウ、

そして芸術的な

シコタンソウ

シコタンソウの花がまだ見られました。この花をよーくみて下さい。

小さい花の中に赤や黄色の斑点がいっぱい。

どうしてこんなに手の込んだお化粧をしているのでしょう?

この他にも、ミヤマミミナグサ、タカネヒゴタイ、ハハコヨモギ、タカネヨモギ、ウサギギク、イワツメクサ、タカネツメクサ、イワギキョウ、イブキジャコウソウ、ウスユキソウ、ミヤママンネングサなどたくさんの花を見ることができました。

そしてようやく

北岳山頂

日本第2位の高峰・北岳の山頂に登頂しました!

「ばんざーい!!」

人気の山なので大勢の人がいることが多い山頂ですが、この日は私たち以外に数人だけ。

山頂でランチ

ゆっくりとランチです。でも残念ながら霧に覆われていて展望がありません。

肩の小屋に戻って夕食をいただいた後、短い時間でしたが

一瞬晴れ上がった

ぱーと、晴れ上がりました。

もくもくと積雲が上がっていましたが、日差しが暖かくて嬉しいです。

この後も霧に覆われましたが、日没の少し前にやっと

うっすらと富士山

うっすらと富士山が見えました。

夜8時を過ぎたら短時間晴れ上がり、天の川と火星・木星・土星が現れましたが、やや風が強くて大変寒いので誰も外に出てこなかったので、一人で星空を見上げてから布団に入りました。


プロフィール

荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)

Author:荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)
職業: クラブツーリズム(株)あるく登山ツアーガイド、
ネイチャーガイド・フォーゲル代表
URL: http://vogel2011.web.fc2.com/

あちこちの山や里山を歩き、そこで見た自然情報を掲載します。
自然好きな人、これから自然のことを知りたいと思っている人は、是非ご覧いただき、コメントをお送り下さい。

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