山を歩いたり自然の中に身を置くことが好きな人に参考となるような情報を発信いたします。

鬼怒沼湿原ツアー(2017.7.14-15)

梅雨末期になると各地で大雨となることがあり、今年は九州北部で大変な災害が起きてしまいました。

雷もよく発生するようになり、北関東は雷が多いことで知られています。

鬼怒沼湿原は栃木県北西部にありますが、群馬県と福島県の境に近く、東京から行くと最も遠い地域に当たります。

行く前の予報はあまり良くなかったので、雷雨には十分注意して行動することにしました。

1日目は霧降の滝を見学した後、隠れ三滝の1つ丁字滝を見て霧降高原のキスゲ平でニッコウキスゲを見ながら昼食を取り、バス移動して女夫淵から奥鬼怒歩道を歩いて奥鬼怒温泉の加仁湯へ行きます。そして2日目は加仁湯から鬼怒沼を往復するという行程でした。

始めに霧降の滝です。

霧降の滝

観光地でもあるので訪れる人が多い所ですが、滝がちょっと遠くて迫力があまり感じられないのが残念。

ここから隠れ三滝の丁字の滝まで行きます。

丁字の滝

これが丁字の滝ですが、ここに着く前にハプニングが起きました。私を含む多くの方がヤマビルにやられてしまってのです。

ここにいるとは思わなかったのでびっくり仰天とともに、ゆっくり滝など見ている気分ではありません。

気を取り直してバスに乗り、霧降高原のキスゲ平へ向かいました。

キスゲ平

さすがに霧降高原という名前だけあって濃霧です。せっかくニッコウキスゲが満開と聞いていたのに残念。

ニッコウキスゲ

近くの花しか見られませんでしたが、ニッコウキスゲ以外にもクルマユリ、ヒヨドリバナ、シモツケ、ノハナショウブ、コメツツジなどたくさんの花を見ることができました。

再びバスに乗って、かつて温泉宿があった女夫淵へ。ここから奥鬼怒温泉に向かって川沿いを歩く

奥鬼怒歩道入口

奥鬼怒歩道を2時間ほど歩いて今宵の宿

加仁湯に到着

加仁湯に到着しました。

濃霧で見えなかった以外は、雨雲が私たちを避けてくれたのか、雨に当たらずに1日目の行程を終了しました

2日目は朝から良い天気です。

日光沢温泉

加仁湯よりさらに上にある日光沢温泉から山道に入ります。

いきなりお出迎えが・・・。

カモシカ

2頭のカモシカです。私たちが大勢で眺めていても全く動じる様子もなく、堂々としていました。

オロオソロシの滝

鬼怒川源流の対岸にあるオロオソロシの滝という凄い名前の滝ですが、これも遠くて残念。

上下に見える2つの滝の間に樹林があり、どうつながっているのか良くわかりません。

アスナロの森

当地は針葉樹林主体の森で、コメツガ・シラビソ林より標高の低い所には広くやや暗いアスナロの森が広がっていました。

加仁湯から見通しの利かない道を延々3時間あまり登ってようやく

鬼怒沼湿原に到着

鬼怒沼湿原に到着しました。ここは鬼怒川の源流にあたります。

それにしても突然高層湿原が現れるのはとても不思議です。むかしの火山の名残なのでしょう。

湿原にはいろいろな植物が見られ、もっとも目立ったのは

ワタスゲ

ワタスゲの実です。今年は当たり年という人もいます。

タテヤマリンドウ

それからタテヤマリンドウです。その他、

ツルコケモモ

ツルコケモモ、

モウセンゴケ

モウセンゴケなどです。

広い湿原を見渡しながらいただいた

ランチ

お弁当は最高でした!

2日目も雨に降られることなく加仁湯に下山し、無事登山を終えることができました。

関東の最奥にある鬼怒沼湿原は、拠点の女夫淵までも遠く、そこから歩いてもさらに遠い場所でした。

尾瀬のすぐ近くなのに水系が違うために、尾瀬よりずっと遠く感じました。

ご参加された皆さま、大変ご苦労さまでした。

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薬師岳・早池峰山ツアー(2017.7.7-8)2日目

前夜は七夕でした。ホテルの前で織姫と彦星を見つけ、その出会いを喜びお祝いしました。

さて2日目、いよいよ早池峰山に登る日です。

この日は土曜日なので、交通規制があって貸切バスでは来られないため、シャトルバスで小田越までやってきました。

登山口

立派な石碑の横から登り始めます。

一合目の手前でもう樹林帯を抜け、

薬師岳をバックに登る

前日登った薬師岳をバックに、ガンガン直射日光が当たる斜面を登っていきます。

この日は岩手県内陸部で最高気温の予想が何と35℃! 猛暑日です。

いきなり高山植物が咲き乱れています。

ミヤマオダマキ

ミヤマオダマキ、

ミヤマアズマギク

ミヤマアズマギク、ミヤマヤマブキショウマ、ミヤマキンバイ、ナンブトラノオ、ホソバツメクサ、キバナノコマノツメ、そしてお目当ての

ハヤチネウスユキソウ

ハヤチネウスユキソウです。

最初はこの花が出てくると喜んで写真を撮っていましたが、あっちにもこっちにも沢山出てくるのでびっくり。次第に写真を撮る人もあまりいなくなりました(笑)。

次々と出てくる花を楽しみながらぐんぐん高度を稼いでいきます。

8合目手前には

鉄ハシゴ

複線の鉄ハシゴがかかっていてこれを登ります。この写真の左側が下っていく人、右側が登る人です。

この辺りにも

ホソバイワベンケイ

ホソバイワベンケイ、

ナンブイヌナズナ

ナンブイヌナズナや、

おびただしい数の花

ミヤマシオガマを取り囲むようにびっしりとキバナノコマノツメが咲き乱れ、ただただため息が出ました。

9合目を過ぎると斜度が緩やかになり、ウコンウツギやハクサンチドリの咲く道を過ぎて、ついに

早池峰山山頂

早池峰山に登頂しました。ご苦労様でした!!

梅雨の間とは思えない日差しなので

山頂でランチ

岩陰に隠れてお弁当です。この日は土曜日ということもあり、たくさんの登山者が登ってきていました。

下山も同じコースです。

岩だらけの斜面を下る

乾いていてもやや滑るカンラン岩だらけの斜面を慎重に下っていきます。下りながらも美しい

薬師岳とハヤチネウスユキソウ

ハヤチネウスユキソウや

百花繚乱

百花繚乱の高山植物を楽しみ、登山開始から5時間半あまりで

小田越に下山

無事小田越に下山して2日間の登山を終了しました。

真夏のような暑い2日間でしたが、岩手県の名峰の登山を十分に楽しむことができました。

ご参加された皆さま、大変ご苦労さまでした。

ご参加いただきありがとうございました。





薬師岳・早池峰山ツアー(2017.7.7-8)1日目

ヨーロッパに生育するエーデルワースはとても美しい花ですが、日本にはありません。

でもエーデルワイスの仲間、すなわちウスユキソウの仲間はあるサイトによると6種1変種3品種知られており、その中で最もエーデルワイスに似ているものが、早池峰山の固有種であるハヤチネウスユキソウです。

この花が見頃を迎える頃を狙って2日間のツアーに出かけました。

1日目は早池峰山のとなりにある薬師岳へ登ります。早池峰山がカンラン岩(蛇紋岩と類似)から出来ていて、特殊な植物が多い環境なのに対して、薬師岳は花崗岩で出来ていて、対照的な山です。

登山口と下山する場所は2日間とも小田越です。

登山開始

コメツガやシラビソからなる針葉樹林の中を登山開始します。

林床にはコケが多く、タニギキョウ、マイヅルソウ、ツルツゲなどの花の他、

ギンリョウソウ

ギンリョウソウがあちこちでニョキニョキ顔を出しています。そしてこの山を代表する花は

オサバグサ

オサバグサです。やや見頃を過ぎていましたが、おびただしい数の花や実が見られました。そして花崗岩の巨岩の下を覗くと

ヒカリゴケ

何カ所かでヒカリゴケがうっすらと輝いていました。

神秘的な光を楽しんだ後は、

早池峰山をバックに

樹高が急に低くなり、バックの早池峰山がよく眺められるようになってきました。

日当たりが良くなったので

イソツツジ

イソツツジの花が山を飾り、

岩ゴロゴロで眺めの良い道を暫く進むと、

山頂にて

薬師岳に到着しました。バンザーイ!

下山は来た道を引き返します。

山頂付近はハイマツに覆われていて、

ハイマツの中を泳ぐ

泳いでいるようです。それより背が高くなったオオシラビソなどの木は

旗形樹形

冬の季節風をまともに受けて、風下側にしか枝を伸ばしていません。出る杭は打たれるのですね。

少し出ていた雲も次第に晴れていて、

早池峰山を眺めながら下山

翌日に登る、カンラン岩のゴツゴツした斜面を眺めながら、無事小田越まで下山しました。

明日もお天気が良くなりそうですが、猛暑が予想されています。

木がない斜面はもろ直射日光が当たるので万全の体調のもと登らなくては、などと思いながら小田越をあとにしました。





雄国山・磐梯山ツアー(2017.6.26-27)2日目

一夜明けて2日目となりました。朝のお天気は曇です。

朝食後、ゴールドラインの峠にある八方台へ行き、そこから登山開始します。

登山口

ブナ林の落ち着いた雰囲気の中をスタート。

きつい硫黄の匂いがし始めた頃

中ノ湯跡

中ノ湯跡に着きました。かつては温泉施設があった場所ですが、廃屋になっています。

ここからはやや急な登りが続きます。登山道のすぐ横は爆裂火口になっていて

爆裂火口を覗く

すごい迫力で火口が覗けます。かつて磐梯山の南側にあった小磐梯山が一気に崩れて岩屑なだれとなり、たった10分で麓まで流れ落ちて村を飲み込み、尊い477人の人がなくなってしまった、その後なのです。

写真の背後に移っている桧原湖や五色沼など裏磐梯にある湖沼全ては、その時にできたものですが、129年経ってみどりが蘇り、その変わりように驚かされます。

噴火跡の景観を楽しんだ後は、再びぐんぐん高度を稼ぎ、お花畑に到着しました。ここからの磐梯山は

お花畑から見た磐梯山

山頂部の急な山だということがわかります。

お花畑にはミヤマキンバイが咲き乱れ、

バンダイクワガタ

あちこちでバンダイクワガタも咲いていました。

お花畑から急な道を登っていき、ついに日本百名山

山頂と虫の大群

磐梯山の山頂に到着しました。ばんざーい! と言いたいところですが・・・

この写真にも多数写っているように、黒い虫がいっぱい飛んでいて登頂を祝うような気分ではありません。

虫に追われるようにそそくさと下山して、茶屋のある弘法清水でランチタイムとしました。

休憩後は沼ノ平という湿原を通って表磐梯側の猪苗代スキー場を目指します。

ゴロゴロ浮き石だらけの急斜面を下ると

火口の前で

爆裂火口の頂上(小磐梯山の隣)に出ました。覗き込むと絶壁になっていて危険な場所です。

火口の真ん中にある銅沼もくっきり見えていました。

裏磐梯に別れを告げ、平坦な沼ノ平に出ました。ここは別天地です。

ムラサキヤシオ、バンダイクワガタ、アカモノ、ウラジロヨウラク、ハクサンチドリ、ノビネチドリ、イワカガミ、ベニバナイチヤクソウなどの花が次から次へと出てきます。

大きなシナノキの下で荷を下ろします。

レンゲツツジと磐梯山

大きな沼の畔にはレンゲツツジが咲き、霧が晴れて磐梯山が現れてきました。

そしてその池には

一面のミツガシワ

ミツガシワの大群落が! 鹿にやられて尾瀬ではあまり見られなくなったミツガシワがこんなにいっぱいあり感激です。

沼ノ平を過ぎ、赤埴山を巻いてぐんぐん高度を下げていきます。

びっしり咲くアキグミ

アキグミがびっしり咲いている場所では、花の良い香りで充満していました。

いろいろな花を楽しみながら下り続けてスキー場に出た後は、ゲレンデを下ります。

猪苗代湖を眺めながら

正面には広大な猪苗代湖をずっと目に入れながらなのでよい気分です。

スキー場を下る

お天気がどんどん回復して暑くなり、いい加減に下りが嫌になった頃、スキー場の駐車場に到着。2日間の登山が無事終了しました。

雄国沼と雄国山、および磐梯山は火山景観が素晴らしく、花がとても多かったです。

心配していたお天気もまずまず良くて、2日間のツアーが無事終了できました。

ご参加された皆さま、ご苦労様でした。そしてご参加いただきありがとうございました。






雄国山・磐梯山ツアー(2017.6.26-27)1日目

会津の名峰・磐梯山とその近くにあるニッコウキスゲの名所・雄国沼。この2つを巡るツアーに行ってきました。

1日目は雄国沼から雄国山に登って裏磐梯側に下りるコース、そして2日目はゴールドラインの峠にある八方台から磐梯山に登って猪苗代スキー場に下りるコースを歩きます。

梅雨の時期ですがお天気はどうでしょうか?

まずは1日目です。貸切バスからシャトルバスに乗り換えて金沢峠まで行き、ここから少し下れば雄国沼のほとりに到着します。

雄国沼

霧がかかっていて見通しが悪いですが、湿原の上を木道が伸びています。

ここは最盛期には黄色に染まるはずですが・・・

木道歩き

ニッコウキスゲの花はちらほらしかなく、むしろオレンジ色のレンゲツツジの方が目立ちます。他には終盤を迎えているズミの花が見られた程度で、タテヤマリンドウ(ハルリンドウ)はお天気のせいで花びらを閉じていました。一面のニッコウキスゲを期待していただけに残念です。今年はどこも遅いようですね。

木道を一周して雄国山へ向かいます。湖畔の別の場所には

コバイケイソウ

コバイケイソウが群れ咲いていましたが、ここには近づけませんでした。

雄国沼は低い山に囲まれていて、

雄国山

雄国山もその1つ、つまり猫魔火山の外輪山の1つで雄国沼はカルデラに溜まった水ということになります。

外輪山の内壁にしては緩い傾斜の斜面を登っていきます。

ウラジロヨウラクと雄国沼

ウラジロヨウラクや、レンゲツツジ、アキグミ、ナナカマド、マタタビなどが咲く斜面からは次第に周囲を見渡せるようになりました。

ほどなくして

山頂

雄国山の山頂へ到着、展望塔からは雄国沼だけでなく、裏磐梯の桧原湖なども望めました。

山頂からは、

サワグルミ林

サワグルミ、ブナ、トチノキなどの気持ちよい森の中に、とても歩きやすい道が続いていました。

この道には花が多く、

ギンリョウソウ

ギンリョウソウを始めとして、ラショウモンカズラ、オオナルコユリ、ホウチャクソウ、フタリシズカ、タニギキョウ、ナナカマド、ヒロハユキザサ、ツリバナ、ヤブデマリなどなど、たくさんの花を見ることができました。

ラビスパへ下山

歩き始めて5時間弱でラビスパという温泉施設に到着し、1日目の登山を終了しました。

ホテルに入る頃、次第にお天気が回復して

ホテルから見た磐梯山

129年前に水蒸気爆発して山体崩壊した荒々しい磐梯山の裏側をくっきりと見ることができました。

明日のお天気を期待しつつ1日目が終了しました。




プロフィール

荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)

Author:荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)
職業: クラブツーリズム(株)あるく登山ツアーガイド、
ネイチャーガイド・フォーゲル代表
URL: http://vogel2011.web.fc2.com/

あちこちの山や里山を歩き、そこで見た自然情報を掲載します。
自然好きな人、これから自然のことを知りたいと思っている人は、是非ご覧いただき、コメントをお送り下さい。

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