山を歩いたり自然の中に身を置くことが好きな人に参考となるような情報を発信いたします。

植物は春を感じている(町田の里山)

都立小山田緑地は、町田市北部の丘陵地帯にあります。ゴルフ場もありますが、雑木林、畑、水田が点在しており、市民の憩いの場になっています。ツアーの下見を兼ねて22日に春探しに行ってきました。

あちこちで梅の便りが聞こえますが、ここでも5分咲きという感じでとてもきれいでした。青空に映える紅梅は見事ですね。



町田では、2月にはいって何回か雪が降りました。雪はゆっくり融けるため、雨と違って一気に流れずじわじわと水分がしみこむことが、土の湿り気を長続きさせる効果があります。雪国では田んぼの水の供給にとって、とても大事なことだと言われています。

足元に黄色い花が見えました。在来種のカントウタンポポです。まだ花茎はとても短く(というか、ほとんどない!)、縮こまって寒風に耐えています。この時期暖かくなればアブなどが訪れて、花粉を運んでくれることでしょう。



雑木林ではガマズミの冬芽がとても大きくなっていました。



水たまりには最近産み付けられたアカガエルの卵がありました。
春はもう、そこまで来ています!

フォーゲルでは、5月9日(月)に小山田緑地でツアーを行います。
近日中にホームページに計画を載せる予定です。
その頃には木々の花や林床の草花がたくさん咲いていることでしょう。


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幕山と湯河原梅林

曇りがちで気温は高く風はなし。まずまずのコンディションの中、カルチャー講座のため幕山へ行きました。幕山公園の梅は3分咲きと、ちょっと開花が遅れているようです。そのためか、観光客はまだ少ないです。



湯河原梅林には梅が4千本も植えられているとのこと。いろいろな梅が咲いています。お祭りの屋台が並んでおり、町の一大行事という感じです。梅を観賞しながら登っていくと、縁起の良い紅白の咲き分け梅を見つけました。接ぎ木で仕立てているのでしょう。



梅林を過ぎ、山道を歩き始めました。まだ草本が芽を出したばかりですが、オニシバリはもう咲き出していました。



ジンチョウゲの仲間ですが、花の色が黄緑色をしていて目立ちません。においを嗅ぐのを忘れましたが、虫はこの花の存在に気付くのでしょうか?

幕山は南面全体(梅林より上)が雑木林です。ここの雑木林はまだ伐採後20年位しか経っていない感じで、若い林です。四半世紀以上前にこの山へ登ったときは、今のような登山道はなく直登してきつかった思い出があります。当時はもっと開けていたと記憶していますが、それ以降管理が放置されているようです。

山頂で昼食を取った後、北側の道を進み、幕山をぐるっと回るコースを選びました。そこにはネザサ(ハコネダケ)のトンネルがありますが、2〜3日前に降った雪のため、ネザサが倒れていて、山道を塞いでいました。かき分けながら進まざるを得ませんでした。



幕山の裏側(西側)は、管理放棄されたエリアが広がっていて、ササ原や蔓が覆い被さった所が広い面積を占めています。ササ原も大面積になっているので、一斉に開花結実して枯れないと、樹木が入ってこられないでしょう。それは一体何十年先のことなのでしょう。




三浦半島最高峰・大楠山

24日に行う予定のガイドツアー下見のため、三浦半島最高峰の大楠山へ登りました。昨日の予報では三浦半島は雨のち晴れでしたので、晴れたら歩きやすいと思っていたのですが、シャーベット状の雪がたくさん残っていて、ハイキングコースはびちゃびちゃでした。あちこちで常緑樹の枝が折れたり葉が落ちていました。マテバシイ、タブノキ、キヅタ、ヤブニッケイ、などなど。下の写真はタブノキで、かなり太い枝がどっさりと落ちていました。



鎌倉アルプスの時もご紹介しましたが、三浦半島ではタイワンリスが猛威を振るっています。この日も行程中10回位は見ました。あちこちで繁殖していそうです。先日見なかった樹皮はぎをこの日は見てしまいました。被害にあったのはミズキです。



この木の近くで別の木の樹皮をがりがりやっているリスを見ました。相当被害が広がりそうな感じです。

天候は朝から回復して遠くまで眺められるようになりました。山頂の展望台からは360度のパノラマです。富士山、丹沢方面は見られませんでしたが、房総半島や江ノ島、大島はよく見えました。そのうち2枚の写真をご紹介します。

まずはアクアラインです。海ほたるのところで急に道路が現れるので奇妙な感じです。



次に、西側の森を見たのがこの写真です。三浦半島中部は東側に京急やJRが通っていて開発が進んでいますが、西側は森が続いています。照葉樹だけでなく落葉樹も広い範囲を覆っており、人の手が入っていることがわかります。



灯台みたいなものはレーダー雨量計だそうです。どうしてこんなに大きな建造物が必要なのでしょう?

この日は京急の安針塚駅から歩き始めて西側海岸線の前田橋バス停までの行程です。ほとんど半島を横断したコースでした。

24日に計画しているツアーで参加者を募集しています。
ご関心がありましたら guide_vogel@yahoo.co.jp までご連絡下さい。





奥多摩倉戸山

ツアーコース開拓のため、奥多摩へと足を運びました。倉戸山は標高1169mあり、湖面近くから登り始めると標高差600mくらいあります。上り下りともそれなりに斜度のある尾根道でした。人工林は比較的少なく、人の手が入った二次林が大半を占めていました。尾根なので、アカマツ、ツガ、ウラジロモミなど針葉樹とアセビなど乾燥に強い植物が主体で、他にはコナラ、ミズナラ、クリが多かったです。途中で見つけたツガの巨木です。



山頂付近は斜度が緩く、だだっ広いところでした。あちこちの木に熊だながあり、秋にはクマが木登りして木の実を食べていたのでしょう。何の木に熊だながあるか調べてみました。最も多いのがコナラ、次いでクリとミズナラです。もしかすると昨年はコナラが豊作だったのかもしれません。



二次林はとても見通しが良かったのですが、それは下層植生が貧困だからです。おそらくシカに食べられたのでしょう。幼木が極端に少ないと思いました。2月のこの時期は草本がまだ芽を出していませんが、春になると草花がたくさん見られるのでしょうか?ちょっと心配になりました。



とにかくこの山はクマやシカの痕跡がたくさんあり、野生の雰囲気が強く感じられました。

矢倉岳の植生

矢倉岳へは、小田急線の新松田駅か大雄山線の終点からバスで行きます。2月11日にガイドハイクをこの山で行うため、本日下見に行ってきました。

この山は箱根でもなく丹沢でもなく、地理上は足柄山地の一角となっています。足柄山地は南北両側に逆断層があって、速い速度で隆起しています。矢倉岳は足柄山地の最高峰で釣鐘型をしています。

矢倉沢から山の東面を登り始めました。かなりの急登です。ところどころで杉や桧の人工林がありますが、その中にアカマツが立っています。これはアカマツがあるところに、それを切らずに植林したのでしょう。なぜそんなことをしたのでしょうか?



登っていくと杉桧の人工林はなくなり、落葉樹の森となりました。普通、この辺りではコナラ、クヌギ、イヌシデなどからなる雑木林が多いのですが、この山は違いました。ミズキ、カラスザンショウ、オオモミジ、ケヤキ、・・・などミズキを除いて雑木林の構成種ではないのです。ここは神奈川県の水源協定林で、広葉樹の除伐が行われていました。

しばらくいくと不思議な光景が広がっています。アブラチャンだらけの森です。アブラチャンは太い幹を出さず、細い幹をたくさん出すので、こればかりの森はとても異様に感じます。



このような光景は山の北面でも見られました。どうしてアブラチャン以外の樹木が生えなかったのでしょうか。1つの理由として、この山が昔雑木林として使われてこなかったことが挙げられます。山頂付近はカヤトが広がっているだけでなく、下山してから見た山の写真



からわかるように、かなり広い範囲でススキ原となっています。その昔、この山の広い範囲で採草が行われていたのでしょう。そのために火入れや草刈がされていたはずです。草が使われなくなって火入れや草刈がされなくなり、だんだんと樹木が侵入してきました。現在の姿は、草原から遷移していく途中を見ているのでしょう。

この山の近くに足柄古道や関所があり、1200年も前から使われていた道があります。大昔から交通の要衝でした。道があれば宿場などもあり屋根の材料などに草も必要だったでしょう。その道の近くにある山なので、昔から採草に使われていて、現在はその面影がわずかに残っているのだと思います。

この山のツアーは2月11日に行われます。まだ定員に達していないので、ご興味ある方は参加をご検討下さい。URLは以下のとおりです。
http://www006.upp.so-net.ne.jp/guide_Vogel/



湯河原・幕山を歩きました

カルチャーのハイキング講座の下見のため、湯河原の幕山を歩きました。麓の幕山公園は梅林で有名。5日から「梅の宴」と題して梅祭が開かれるため、屋台づくりとか梅の水まきなど、多くの人が準備をしていました。梅はちらほら咲き始めていて良い香りがしています。白梅、紅梅、ピンクの梅、・・・と色とりどりで、八重や枝垂れの株もたくさんありました。

梅林を通って幕山に登り始めました。幕山は落葉樹林主体の山なので冬には野鳥が見やすいです。エナガ、メジロ、コゲラ、シジュウカラ、シロハラなどを見た後、藪の中で群れている鳥に気付きました。ソウシチョウです。



この鳥は在来種ではなく、飼い鳥が逃げ出したものです。大変派手な色彩をしているためか、飼い鳥として人気があるのでしょう。しかし、今やこの界隈ではあちこちで野生化して、どの山へ行っても見られるようになりました。この鳥が野生化することで生息が脅かされる在来種はいないのでしょうか?

2月になって日が少し高くなった感じがします。冬の間氷点下になって細胞内で水が凍ると植物はダメージを受けます。それを避けるために細胞内の水分の糖度を上げて凍らないようにしている植物があります。サネカズラです。要するに不凍液を循環させているわけで、そのためか、紅葉しているように見えます。



ほどなくしたら山頂に着きました。すでに団体がお昼を食べて盛り上がっていました。風もなくお天気は最高です。海は青く澄んでいます。遠くに伊豆半島や初島、伊豆大島、利島、新島、房総半島、三浦半島が見通せます。



この後北側の道を取り、反時計回りに幕山を回って幕山公園に着きました。公園内の池でアカガエルの卵塊を探しましたが、まだ見つかりませんでした。今年は雨が降らないので産卵できないのでしょう。相変わらず梅の宴の準備が続いていました。




プロフィール

荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)

Author:荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)
職業: クラブツーリズム(株)あるく登山ツアーガイド、
ネイチャーガイド・フォーゲル代表
URL: http://vogel2011.web.fc2.com/

あちこちの山や里山を歩き、そこで見た自然情報を掲載します。
自然好きな人、これから自然のことを知りたいと思っている人は、是非ご覧いただき、コメントをお送り下さい。

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