山を歩いたり自然の中に身を置くことが好きな人に参考となるような情報を発信いたします。

小笠原旅行記4

5日目はもう小笠原を発つ日です。この間、あっという間でした。
出航は14時なので午前中はまだ見て回れます。
仲間も、母島へ行く人、ダイビングをする人、港の近くでゆっくりする人、とそれぞれでした。私たちは島の南部、小港へバスで向かいました。

島にはほとんど川らしい川がありませんが、唯一小港には八ツ瀬川が流れています。その河口付近がバスの終点です。

河口付近の川は流れがほとんど無く、滞留しているようです。川沿いにはハスノハギリというキリの葉に似た植物が群落を構成しています。



ぼんぼりのようなハスノハギリの実も見つけることができました。



この木の材は大変軽いため、その昔はカヌーに加工されたとのことです。河口からヤギのゲートを越え中山峠に向けて登り始めました。八ツ瀬川の流域が良くわかります。



峠に近づくに連れ、岩肌が現れて来ました。トレイル横の植物も食べられているものが多く見受けられます。ノヤギの生息地に来ていることを感じました。

中山峠で休憩していたら案の定、ノヤギが現れました。





遠くにも数個体見えます。急峻な岩場を物ともせず歩いています。
父島へ来て初めて見るノヤギです。人が入りにくい岩場にはまだそれなりの個体が生息していることを知りました。

峠から戻ろうとしたときに、登ってくる若者に出会いました。ノヤギを駆除するために来たそうです。歩いて近づき浜に追い込んで捕まえ薬殺するのだそうです。ちょっと気の毒ですが、小笠原の植生を守るためには仕方がありません。その昔食料として持ち込んだノヤギを今度は駆除する、その矛盾を感じつつその場を後にしました。

駆除する対象となっているグリーンアノールも見つけて捕まえました。



この個体は雄です。捕まえた後なので興奮して頬の部分が変色しています。アノールは意図せずにこの島へ入り込んだといわれています。しかし脆い海洋島の生態系の中で、小動物をかなり捕食して混乱させています。意図しなくても、島には持ち込んではならないのです。


八ツ瀬海岸に出ました。あちこちで枕状溶岩が露出しています。4000万年以上も前に海底に溶岩が流れ出て固まった跡です。



浜にはグンバイヒルガオが咲き、近くの岩場ではイソヒヨドリの親鳥が幼鳥に食べ物を渡していました。





本当に静かな海岸ですが、太古の昔の痕跡と生き物の営みが感じられる場所でした。
波打際から少し離れた所にはモモタマナかテリハボクの素晴らしい海岸林がありました。



先ほどのハスノハギリ、モモタマナ、テリハボクは海岸御三家と呼ばれていて、小笠原の海岸に多い植物です。この3種の実は海水に浮くため、海流によって島に流れ着いたと考えられています。また、明治初期の大伐採の時でも、防風林としてあるいは有用樹として伐採を免れたからでしょう。

帰る途中でウミガメのことを知りたいため、海洋センターに立ち寄りました。ここにはアオウミガメの保護に関する情報や、飼育されているウミガメがいました。アオウミガメは小笠原が日本最大の繁殖地で、世界最北の産卵場所だそうです。保護の成果で、産卵数は年々増加しています。



ただ、昔は食用として年間3000頭も捕獲されていた歴史があり、まだその数には戻っていません。今でも食文化は残っていますが、きちんと個体数が調べられています。

飼育されていたアオウミガメです。



飼育最長記録は60歳だそうですが、野生の個体の年齢はまだよくわからないのだそうです。


いよいよ出航の時を迎えました。見送りがすごいです。島中をガイドしていただいた林野庁の人もわざわざ見送りに来ていただきました。お休みのところを私たちのために尽くしていただき感謝しています。見送りまでしていただき、お礼の言葉もありません。本当にありがとうございました。



出航しても、何隻もボートが見送ってくれました。



なぜかイルカも。



この日は洋上から大変美しい夕日と満点の星を見ることができました。
22日夕方、私たちは無事竹芝桟橋に到着しました。

24日夜、小笠原諸島は世界自然遺産に登録されました。本当におめでとうございます。
テレビで島の様子が写されると、「あっ、あそこだ」とわかる場所もあります。

今後、小笠原の自然の理解が進むとともに、多くの人がその素晴らしさを知り大切にして欲しいと思います。島に希望を抱いて仕事を求めていく行く若者もこれから増えるでしょうが、有限のキャパシティを損なうことなく上手に利用して欲しいです。

またこれからもずっと続けなければならない外来種との戦いもあります。今度訪問するときには、今より更に魅力が増した小笠原であることを祈っています。














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小笠原旅行記3

4日目は船をチャーター(船長、ガイド付き)して、南島へ上陸した後、兄島瀬戸でシュノーケリングで楽しみ、兄島の浜で泳いだり周辺で釣りをしました。


南島は国立公園特別保護地域で、ガイド付きでないと入島が認められていません。島へ立ち入ることができる時間も2時間以内に制限されています。


南島は石灰岩でできていて、雨水で浸食されカルスト地形となっています。



島に上陸すると、石灰岩が削られ独特な形をしたラピエという岩が目立ちます。



ラピエにはイソマツが見られました。



島のあちこちには「落とし穴」いや、鳥の巣があって、トレイルの直ぐ横ではオナガミズナギドリが抱卵していました。



こちらはアナドリが抱卵している巣です。



これで繁殖に影響がないのか心配になりました。
もし影響がないとしても、あまり良いこととは思えません。ここ南島では影響ないため繁殖期のトレイル歩きが許可されているが、他は必ずしもそうではない、とガイドさんが説明すべきだと思いました。

さて、良く取材される扇池が見えてきました。本当に絵になる風景です。



真っ白い砂と真っ青な空、エメラルドグリーンの水のコントラストがすごいです。
白い砂浜にはウミガメが歩いた、キャタピラのような跡が縦横無尽にありました。あちこちで棒を指してあり、卵の目印が立てられていました。

小笠原ではウミガメの人工孵化をおこなっていますが、産卵後4週間は掘り出さないのだそうです。それは、生まれてくる子亀の性別が産卵後の気温に大きく依存しており、高温だと雌が、低温だと雄が生まれるそうです。産卵後にすぐに掘り出て孵卵器で温めると、人間がウミガメの性別を決めてしまうことになってしまうので、それを避けるための措置です。

浜にはたくさんの貝殻がありました。これらは全て空だそうです。何と1000年以上も前に絶滅したヒロベソカタマイマイという種です。



南島には40年前までノヤギが生息していて、その頃ははげ山状態だったそうです。駆除した後徐々に植生が回復し、クサトベラなどは高さ1m位になっていました。ハマゴウもたくさん咲いていて、ハチがたくさん訪花していました。



そういえば父島ではハチをほとんど見かけませんでしたが、この島にはたくさんいました。なぜでしょう?


1時間半ほど滞在した南島をあとにし、兄島瀬戸へ向かいました。途中でガイドさんが指し示していたハートロックがこれです。ハートの形がおわかりになりますか?



それにしてもどうしてこんな形になったのでしょう?

兄島瀬戸でカラフルな珊瑚礁や魚に出会った後、兄島の浜辺で休みました。
ここには大きなモモタマナ(orテリハボク)の群落があって、日影で休むことができました。その木の下へ行くと、何やらガサガサと音が聞こえてくるのです。その正体は



オカヤドカリでした。大変な数が生息しています。前にも書きましたが、ここにはスカベンジャーらしきものが一見していないので、もしかするとこのオカヤドカリがその役割(死体掃除など)をしていると思いました。オカヤドカリは雑食性ですからその条件を満たしています。それに数がすごいです。夜になると目立つところに出てくるのではないでしょうか?

浜にはたくさんの穴と足跡がありました。その正体はたぶん



このカニでしょう。カニもスカベンジャーです。
そして、



これはオガサワラトカゲです。唯一の在来爬虫類ですが、父島ではあまり見ませんでした。そしてこの浜にもハマゴウの大群落があり、ハチがたくさん訪れていました。

父島と南島、兄島の違いは一体全体何でしょう?


帰りの船の中で資料を読んでいてはっと気が付きました。
父島にはグリーンアノールという外来種がいますが、南島と兄島にはいないということが。
つまり、アノールがこれらの虫やトカゲを食べてしまっているのではないか?
環境省はアノールを退治しようと躍起になっているようですが、父島ではあちこちで見ました。私はこの爬虫類を容疑者にしたいと思っています。



小笠原旅行記2

3日目は林野庁の人にガイドしていただき、父島北半分のハイキングコースを数ヶ所歩きました。暑いのでお昼は宿に戻って休憩することとし、午前と午後2回に分けて出かけました。

午前中は、長崎展望台と旭山です。
父島の北にある兄島とは兄島瀬戸と呼ばれ、わずかな距離しか離れていないため、長崎展望台からはすぐそこに見えます。しかし海流が速いため、泳いでいくのは大変のようです。



この辺りは乾性低木林と呼ばれ、乾燥に強い植物が背の低い林を構成しています。この日みたいに天気が良いと暑くてたまりません。



小笠原で唯一の針葉樹、シマムロがありました。この木はヒノキ科とのことですが背の低いスギのような葉っぱをしていました。これはオキナワハイネズの母種とのことです。



本州のシダは草本ばかりですが、小笠原には木質化したシダがあります。これはマルハチという固有種で、高さ5m以上はありました。太古の森を歩いているようです。



次に初寝浦展望台へ行きました。眼下にプライベートビーチの様な、紺碧に輝く初寝浦を望む事ができ、更に驚いたことにウミガメがビーチ周辺の海を泳いでいるのが見えるのです!



後で知ったのですが、アオウミガメは海藻や海草を食料としているのだそうで、もしかするとこの時も食事中だったのかも知れません。


午後は傘山や東平のアカガシラカラスバトサンクチュアリを歩きました。

傘山は大変眺めがよい山で360度の展望が得られました。山頂付近にはボニナイトと呼ばれる岩石が露出し、乾性低木林に覆われていました。



父島が自然遺産に登録されるために避けて通れないのは外来種の駆除です。植物でいうと、アカギ、トクサバモクマオウ、ギンネム、リュウキュウマツが特に悪者になっています。

下の写真はアカギという木です。



かなり太い木もありました。そしてこれらの木の下には幼樹がたくさん生えていました。



これはつまり耐陰性が強いことを示しています。通常、乾燥に強いパイオニア植物は耐陰性が低いのですが、この木はオールマイティのようです。

下の写真はギンネムです。マメ化なので鞘がたくさんぶら下がっていました。



小笠原が日本の領土となった明治初期に、島内の森林は大規模に伐採されてしまいました。そのために持ち込まれたのがこれらの外来種です。薪や炭にするのが目的なので、伐採しても芽を出す能力(萌芽力)が大変高いのが特徴です(リュウキュウマツを除く)。

それが今となっては駆除の障害となってしまいました。伐採しても芽が出てくるのでかえって良くないからです。それで細い木の除去は先送りし、太くなった木の根元に薬剤(ラウンドアップ)を注射して薬殺しているのです。

最後に東平のアカガシラカラスバトのサンクチュアリ周辺を歩きました。



サンクチュアリエリアは柵に囲まれていて、ノネコやネズミが入れないようになっています。個体数はわずか40個体しかいないのですが、その努力もあって今年3回目の繁殖中でした。この種はアオバトと同じように木の実食で、シマホルトノキ、キンショクダモなどの実を食べているとのことです。

サンクチュアリ周辺では高木林が見られました。シダも多かったです。



これはどこに行っても大群落を構成している固有種のムニンヒメツバキです。この種はヤブツバキと同じように鳥(メジロ、ヒヨドリ)が花粉を媒介しているのでしょう。



父島で感じたのは虫が少ないことです。チョウはナミアゲハ位しかみないし、他の訪花昆虫はほとんど見ませんでした。顔にまとわりつく虫がいないのは人間にとっては快適ですが、受粉がうまく行かなければ植物には大打撃です。その点、鳥媒花のヒメツバキには影響が無いのでしょう。


暑さで疲労が見えてきたので、宿へ戻りました。気温だけでなく湿度も高いので、山で働く人は大変です。まして無人島での仕事をされる林野庁の人は、過酷な仕事をされていることが容易に想像されます。世界遺産登録の影にはこの様に多くの人が血のにじむような努力しているのです。


さて、小笠原にはカラス、スズメ、トビ、オサムシ、シデムシ、フナムシが全くいません。これらは死体掃除屋(スカベンジャー)としての役割も持っていますが、全然いないということは他の動物がその役割を果たしていると言えます。それが誰なのかを知るのに良いシーンを見つけました。

この日の晩に、宿の証明に多くのシロアリ(羽蟻)が集まりました。それらが路上に落ちるのを待ちかまえている動物がいるのです。





オオヒキガエルとイソヒヨドリです。このうちオオヒキガエルは特定外来種で悪名高い生き物です。街灯の下に沢山集まってくるので、自動車にひかれてぺっしゃんこになっているのをたくさん見ました。一方のイソヒヨドリは本州にもいますが、民家の軒下に営巣しています。何だかスズメの代わりをしているようです。

彼らが島ではスカベンジャーになっているのではないかと思いました。



小笠原旅行記1

一度は行ってみたかった小笠原へとうとう行く機会に恵まれました。森林インストラクターの仲間で林野庁の職員の人が、外来種駆除のために小笠原に赴任されている、このタイミングで、他の仲間が企画してくれたので、同行させていただきました。

出航した6/17の東京は雨でした。小笠原丸には300人あまりの人が乗っていました。



船は6日サイクルで竹芝桟橋と父島を往復しており、一度に1000人乗船できるとのことで、船室には余裕がありました。



船酔いを心配していましたが、大きく揺れることはなかったので全く船酔いしませんでした。運が良かったです。伊豆諸島周辺ではオオミズナギドリが波間に飛翔していましたが、遠洋に出たらカツオドリが船と一緒に飛んでいます。





時折、船から横に反れて海にダイブしているので、船に驚いて動いている魚をカツオドリが見つけて捕食しようとしている光景と判断しました。

小笠原丸の操舵室を見学する機会がありました。大変眺めの良い部屋でいろいろな計器類に囲まれている、とても広い空間でした。マッコウクジラが潮を吹いているシーンにも遭遇できました。



いよいよ父島に近づいてきました。最も北にある聟島列島からかなり離れて父島列島が折り重なるように見えています。



25時間半の船旅の末、ようやく父島二見港に着きました。島の人の歓迎が待っていました。



夏の陽光が照りつけています。街中にはハイビスカスやブーゲンビリアが咲き、パパイアが実っていました。季節的に旬の果物のパッションフルーツです。



そしてオオハマボウです。この花は1日目が黄色ですが、2日目になると赤くなるとのこと。とても目立ちます。



宿に荷物を下ろしてしばし休憩後、三日月山ハイキングコースへと向かいました。島の北端にある小高い山です。途中、二見港を見下ろす場所がありました。何て美しい海でしょう!



港の回りに集まった集落。絵に描いたような景観です。父島の人口は2300人位、母島は450人だそうで、小笠原丸が1000人の人を乗せてくると、島の人口が一時的に何割も増える計算になります。

気象観測施設には大きなあずまやがあって、夕日観察の名所となっている場所です。その付近から見た二見港です。



岩壁にへばりつくように、固有種のタコノキが厚ぼったい葉っぱを茂らせています。タコノキの名前の由来はその支柱根です。これをご覧下さい。



支柱根は茎の途中から下りてきて地面に到着して株を支えています。この木はパイナップルのような形の実をつけます。それがバラバラになって翌日に行った道路上に落ちていました。



とても匂いがきつい実です。食べられるのですが、食べるまでには大変な仕事が待っています。外側の硬い繊維をほぐし、中にある白いナッツの様な実を取り出すのです。食べてみたらおいしかったのですが、口の中に繊維がいつまでも残りました。

時々、コース上にこんな植物が見られました。聞くところによるとオガサワラオオコウモリがこの花の蜜を吸いに来るのだそうです。名前をアオノリュウゼツランという外来種です。



株の下の方に葉っぱが茂っていて、花期になると長ーい花茎を伸ばして存在を主張します。オオコウモリを呼んでいるのでしょうか。

気象観測施設付近から見た南方の眺めです。遠く南島や母島が望めました。これら列島の周囲には全く島がありません。まさに海洋島なのです。



ここからさらに三日月山展望台へと向かいました。ギンネム、トクサバモクマオウなどが目立ちましたが、シマモチ、ムニンエノキなどの固有種も見ることができました。

展望台付近は絶壁が多く、足元に気をつけなければなりませんが、眺めは大変良かったです。



ところどころに亜熱帯特有の赤土を見ることができました。

涼しい東京から来てあまりの暑さで同行した仲間は疲れている様でした。
宿に戻っておいしいものを飲み、バタンキューの人が多い中で、3人で二見港付近の海岸へ行き、アオウミガメの産卵シーンを見ることができました。光は御法度なので写真はありませんが、感動的な光景でした。



町田の里山歩き

多摩丘陵の一角には雑木林や谷戸が点在して、いわゆる里山が広がっています。ここを歩き始めて15年以上経ちますが、いつ行っても心の安らぎを感じます。人が住んでいてこまめに手をかけている自然はとても優しく、それでいてたくさんの生き物と出会うことができます。

最初に溜池で出迎えてくれたのはトウキョウダルマガエルです。



トノサマガエルと似ていますが、トノサマはここには住んでいません。今が繁殖期なので写真の雄は大きな声を出して鳴いていました(頬の横の部分が膨らんでいますが、わかりますか?)

栗林では小さい動物(幼鳥)がバタバタと歩き出し、それよりずっと大きいキジの母親が私の気を引こうとしてこちらを見ています。どうやら我が子が安全な場所に移動するまでの間に、人間の気を引いてしまおうとの作戦のようです。



森の中には紫色の小さな花が咲いていました。これはヤブムラサキです。この植物はビロードのような肌触りがする葉っぱを付けているので、いつも触って気持ちよさを感じています。



ムラサキシキブより葉っぱや茎に毛が多くて実が少ない植物です。ムラサキシキブはまだつぼみの株が多かったので、ヤブムラサキより花の時期が少し遅いようです。

水路の横の木の上にヤマカガシが休憩していました。このヘビはカエルが大好物です。木に登ってくるカエルを待ち伏せしていたのでしょうか?



この他にもカナヘビやトカゲも見ました。トカゲは明らかに幼体でしたね。今年生まれの個体でしょうか。

6月というとゼフィルスの季節です。ゼフィルスはシジミチョウ科の中のミドリシジミ類というグループの相称で、里山では少し前から羽化が始まっています。とても美しい個体が多いグループです。下の写真はゼフィルスの1種、ミズイロオナガシジミです。



この他にもアカシジミとウラナミアカシジミをクリの花で見つけました。そして間もなくミドリシジミが羽化するでしょう。

植物では、ウツボグサ、ヤマホタルブクロ、ノアザミなどが咲いていました。ウツボグサとヤマホタルブクロです。





間もなくゲンジボタルが羽化する頃でしょうか?
今年も蛍の光を見られると良いのですが。


町田の里山ツアー第2回を明後日6月14日(火)に行います。まだ申し込みを受け付けています。
http://www006.upp.so-net.ne.jp/guide_Vogel/onoji0614.pdf
本日歩いたコースも歩く予定です。まだ第3回は7月7日(木)の夕方に行います。キボウシやカンゾウなどの夏の花と夏の虫がお目当てです。蛍の光も探したいと思っています。
http://www006.upp.so-net.ne.jp/guide_Vogel/onoji0707.pdf

町田の里山は生き物が多く、とても素晴らしいところです。
ぜひご参加ください。
みなさまのご参加をお待ちしています。
お申し込みはこちらへ。

http://www006.upp.so-net.ne.jp/guide_Vogel/apply.html


高尾山ツアー

6号路から登り始めました。遠足の子どもたちもいて、ハイカーはやや多目です。本日のお目当ての1番目はスギに着生するランのセッコクです。それを目当てに来ている人は多く、みなさん場所をよくご存知です。

極めつけは1日おきに来ているという人がいて、本日は最も花がたくさん咲いているとのことでした。そのセッコクの花です。



たしかに枝にびっしりと花が付いていました。写真に写っていない場所も含めると、この木はセッコクに取り付かれているようです。他にも着生されているスギは何本かありましたが、この木の集中度はすごく、このスギの木が倒れたり枝が折れたりすると、セッコクにとっては大変な事態になりそうです。だってこのランは地上で定着できず着生するしか生きる道がないからです。

セッコクはもちろん大スターですが、脇役というにはあまりにすごい花が近くで咲いていました。これです。



この写真は貧弱ですが、見た目には圧倒される眺めです。そう、ジャケツイバラです。蔓性のこの木はヘビがお互いに巻き付いているように、イバラの付いた枝を方々に伸ばしている名前の由来どおり、広い範囲に花が点在しています。

セッコクとジャケツイバラという2大スターを見た後、更に登っていきました。足元にピンク色のきれいな花が見つかりました。





イナモリソウ(上)とホシザキイナモリソウ(下)です。とても可憐な花ですが、ホシザキの方は牧野博士が高尾山で最初に発見したものだそうです。そんなすごい花なんですね。

6号路を登り切り、5号路を経由してもみじ台に出ました。ここからしらばく尾根筋を歩きました。あちこちに真っ白い花が咲いています。エゴノキです。



この花にはジャコウアゲハとマルハナバチがたくさん来て吸蜜していました。そのジャコウアゲハの食草である、オオバウマノスズクサが近くにありました。この毒草を食べるので身体に毒を持っているジャコウアゲハは、鳥が食べるのをためらうため、それをあざ笑うかのようにゆっくりとヒラヒラ優雅に飛んでいます。

一丁平の手前で日影沢林道に下りました。ここからは林道歩きです。サイハイランが1株咲いていました。昔の将軍が手に持っていた采配に形が似ているという理由で付けられた名前です。



日影園地ではウリノキの花が咲き始めていました。



ウッディハウスで休憩した後、日影バス停へ向かいました。バス停の近くにオオバアサガラの花がたわわに咲いています。



この花は花期にはとても見事です。遠くから見ると真っ白な飾りがクリスマスツリーにぶら下がっているようでした。

6月も半ば近くになりましたが、たくさんの花に出会えました。高尾山の豊かさを実感した1日でした。参加していただいた方も満足していただけたようでした。ご参加いただきありがとうございました。




6/1滝子山ツアー

6/5にも同じ山・同じコースでツアーを行いますが、6/1にも参加を希望される方がいらっしゃったので実施しました。

笹子駅から大鹿沢を通って登りました。このコースは3年連続ですが、昨年・一昨年より季節が遅いため、違う雰囲気でした。台風崩れの低気圧が移動した後のため、沢の水が大変多く、連続する滝はものすごい迫力でした。

オホーツク海高気圧からの北東風が入り込んでいるため、気温が低くてガスがかかりました。我々以外は誰も山で出会いません。こんな日はクマにばったりということもあるので、鈴を鳴らしたりクマよけスプレーを持参しました。

ガスの中でほとんど写真を撮らなかったため、ここでご紹介する写真はありませんが、山頂に近いところで白い花を見つけました。タチカメバソウ(ムラサキ科)だけご紹介します。



ムラサキもそうですが、この科の白い花も清楚で良いですね。草花は総じて少なかったですが、クリンソウは数株咲いていました。シカによる食圧があるらしく、足跡はあちこちにあり、イタドリは随分食べられていました。

登り初めて約4時間で山頂に着きました。薄日が差しています。





山頂付近にはトウゴクミツバツツジやヤマツツジの株が沢山あり、トウゴクは至る所でピンクのじゅうたん? 固まり?を作っていました。ヤマツツジはつぼみの状態が多く見られ、花の時期がトウゴクより少し遅いようです。

山頂には我々以外誰もいません。平日とはいえ、こんなことは珍しい。お天気があまり良くないせいでしょう。

1時間位休んだ後初狩駅方面へ下山しました。ガスの中で幻想的なブナ林を楽しみました。足元にはギンリョウソウの花があちこちで咲いていました。本当に蝋細工のような奇妙な花です。



ツツドリの鳴き声が良く聞こえました。ツツドリは子育てを放棄して雛をパラサイトさせるし、ギンリョウソウは自分からパラサイトしているし、生物界もいろいろです。

途中で沢を何度も横切り、約3時間ほどで初狩駅に着きました。
参加されたYさん、ご苦労様でした。

6/5にも同じコースでツアーを行います。
沢はとても美しく、途中のトチノキ林やブナ林も素晴らしい山です。
お天気さえ良ければ、言うことがありません。

6/3まで参加者を募集しておりますので、ご希望の方は下記へお申し込み下さい。
よろしくお願いします。


http://www006.upp.so-net.ne.jp/guide_Vogel/takiko0605.pdf
http://www006.upp.so-net.ne.jp/guide_Vogel/apply.html
プロフィール

荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)

Author:荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)
職業: クラブツーリズム(株)あるく登山ツアーガイド、
ネイチャーガイド・フォーゲル代表
URL: http://vogel2011.web.fc2.com/

あちこちの山や里山を歩き、そこで見た自然情報を掲載します。
自然好きな人、これから自然のことを知りたいと思っている人は、是非ご覧いただき、コメントをお送り下さい。

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