山を歩いたり自然の中に身を置くことが好きな人に参考となるような情報を発信いたします。

志賀山と四十八池

志賀高原硯川から前山リフトに乗り、志賀山・奥志賀山・四十八池を巡るコースは、志賀高原の銀座コースと言われています。このコースはクラブツーリズムで8月に3回予定されており、下見に行ってきました。

リフト終点からしばらく行くと

渋池

さっそく1つ目の池が現れました。ワタスゲの実が成りモウセンゴケが群生し、ニッコウキスゲが見られる静かな池です。いかにも志賀高原らしい景観です。

ここからオオシラビソとコメツガの森の中を抜け、急登して志賀山に着きました。
山頂付近は所々で気が伐採されており、遠くの山が見えていました。

まず南側は

志賀山から南方

手前にある角張った山は笠ヶ岳。そこから左へ根子岳、四阿山、浅間山です。

次に西の方は

志賀山から北西

乗鞍岳などが写っています。
そしてその北側には

志賀山から槍穂

槍穂高連峰です。この他の北アルプスの峰々が連なり、飯綱山・黒姫山・高妻山から

志賀山から妙高火打

妙高火打山まで見えます。とにかくここは展望に恵まれた立地にありました。

志賀山から一度下り、登り返すと同じ位の標高の奥志賀山を登りました。
この山からは

四十八池

四十八池と

大沼

青い瞳・大沼が見えていました。とても美しい色ですが、沼の水は酸性が強くて魚が住めないとか。

山を下りて四十八池に向かいます。

木道

こういう湿地には大抵、木道が設置されています。木道には

カオジロトンボ

日なったぼっこをしているのでしょうか、高山性のカオジロトンボです。
周囲には

池塘

池塘が点在していて周囲にはミズゴケが堆積しています。

植物では

ヒメシャクナゲ

ヒメシャクナゲと

ツルコケモモ

ツルコケモモと、キンコウカ、ワタスゲや

モウセンゴケ

モウセンゴケと

ヒオウギアヤメ

ヒオウギアヤメなど、たくさんの花が見られました。

前山リフトを戻ってきてスキー場に出たらびっくり。

ブタナ

この看板に書いてあることは良いのですが、柵の中に生えている植物のほとんどは外来種ブタナです。ゲレンデ一杯に咲いていたので、タネを蒔いたと思われます。国立公園内なのにどうして外来種のタネなど蒔いたのでしょう。ここは在来種とすべきです。


さて、今回のコースは、8月2日、10日、18日のツアーで行くことになっていて(全て催行決定)、私がご案内いたします。コース番号は25893です。ご参加ください!

スポンサーサイト

横手山~芳ヶ平コース(2012.7.24)

志賀高原ツアー下見のついでに、10月の芳ヶ平コースの下見に行きました。

まず初めに渋峠から横手山へリフトに乗り、そこから歩いて下山します。

横手山リフト

リフトは2人乗りで、とてもゆっくりでした。横手山は2305mあるので、亜高山帯に入ります。冬になると樹氷ができるオオシラビソが主体ですが、スキー場なので草原になっています。

横手山山頂

山頂には展望台があり、360°の眺望が楽しめます。この日は曇でややガスがかかっていたためあまり見えませんでした。それでも浅間山から四阿山、根子岳、笠ヶ岳、志賀山などは見ることができました。

山頂にハイマツがあって、ちょうど花が咲いていました。

ハイマツ雌花

こちらは雌花。松ぼっくりができる場所です。そして

ハイマツ雄花

こちらは雄花。花粉を飛ばせば用が無くなるので、間もなく落下します。
辺りにはニッコウキスゲとシナノキンバイらしきキンポウゲ科の花と、同じ黄色い

シナノオトギリ

シナノオトギリが咲いていました。オトギリソウに似ていますが、葉っぱの形が違います。

ゴゼンタチバナ

ゴゼンタチバナは所によってこんな群落を作っていました。

渋峠にもどりました。ツアーコースはここから芳ヶ平へ向けて下り、白根火山に登り返すコースです。
下り中心なので体力的には比較的楽なコースです。

モミジカラマツ

登山道沿いに一面咲いているモミジカラマツです。ちょうど花盛りで見事でした。

ナナカマド

ここはナナカマドが多いところです。もうすでに赤くなっている葉がありました。どうしてこんなに早く紅葉するのでしょう。紅葉するということは葉緑素を壊してしまうわけで、今後この葉は光合成できません。日陰の葉っぱならまだしも、日向の葉っぱが真夏に紅葉する理由がわかりません。

クロウスゴ

夏の終わりに甘酸っぱい実がなるクロウスゴです。この木は紅葉もきれいです。

アカモノ

こちらはアカモノ。もう花は終わりです。この木は真っ赤な甘い実を成らせます。

シラタマノキ

ツツジ科の壺型の花はどれも良く似ていますが、これはシラタマノキです。アカモノと異なり、白い実がなります。これはサロメチールのような独特の匂いがします。

芳ヶ平の湿原が見わたせる場所にやって来ました。

芳ヶ平と白根火山

白根山の赤茶けた山肌も見えています。きっとこの山の噴火で川を堰き止めた結果できた湖が、長い年月を経てだんだん浅くなり湿原になったのでしょう。池塘があちこちに点在しています。

木道とワタスゲ

下りきったところで木道に出ました。芳ヶ平の湿原です。
ワタスゲがいっぱい実を付けていました。

ハクサンシャクナゲ

ハクサンシャクナゲが咲き始めていました。湿原にはヒメシャクナゲやモウセンゴケがたくさん見られ

ツルコケモモ

ツルコケモモがあちこちでピンク色の花を広げていました。とても小さく可愛い花です。

ツレサギソウ

トンボソウというランの仲間のツレサギソウです。たしかにトンボという感じではないですね。
湿原の花、キンコウカも金色の花を広げています。周囲を山で囲まれたとても広く雰囲気の良い湿原です。

しばし休んだ後、白根火山めがけて登り始めました。火山のせいでだんだん植生が乏しくなってきました。
こんな所が好きなのは

ナナカマド花

ナナカマドと

クロマメノキ

クロマメノキ(ブルーベリーの仲間)、そしてコケモモ、シャクナゲなどツツジ科の小低木です。これらのツツジ科の木は火山の酸性土壌が好きで、他の木が入れない劣悪な環境を重要な生育地としているのです。

劣悪な環境が好きなのは

白根火山とカラマツ

このカラマツもそうです。富士山の森林限界を構成している樹種でもあります。

芳ヶ平から1時間ほどで志賀草津道路に出ました。ここには白根火山ビジターセンターがあります。

ビジターセンター

ここには自然や歴史に関する展示があり勉強になります。

この日歩いたコースは、クラブツーリズムの歩く登山ツアーとして10月3日と10月14日に実施予定です(14日は本日時点で催行決定)。ナナカマドなどの紅葉に合わせています。秋の横手山、白根山湯釜、芳ヶ平はきっと素晴らしいでしょう。このツアーは私がご案内いたします。
ぜひご参加ください。(コース番号 25721)




富士山お中道ツアー(2012.7.23)

23日は7月9日に下見を実施したコースの本番です。

子どもたちの夏休みが始まり、五合目はさらに大にぎわい。駐車場に入る前のしばらく離れたところで待たされる始末。幸いバスは駐車場に入らないので、すぐに五合目へ入ることができました。

お中道に入っても、この日はかなりの人出です。小学生の団体、家族連れなど賑やかです。
私たちのツアー一行は今回は少人数。こぢんまりと集団を作って進みました。

下見の時に全く咲いていなかったハクサンシャクナゲは2分咲き程度。今年は開花が遅いようです。濃いピンクのタカネバラも咲き出して、花は賑やかです。歩き出しは霧が出たり晴れたりしていましたが、御庭周辺ではかなり晴れてきて、

御庭から見た富士山

富士山がすっかり顔を出してきました。雪が少ない夏の顔ですね。

御庭を過ぎるととても静かになりました。所々ナナカマドの白い花が見えます。ハクサンシャクナゲも少しですが花が見られました。シラビソの林を抜けるとようやく大沢休泊所(通称 お助け小屋)に着きました。ガスの切れ目をみて大沢崩れを見に行くと

大沢崩れ

時折ガスが切れて対岸が現れてきました。幾重にも層状に堆積した火山噴出物に圧倒されます。こんな所にも植物が生育しているを見ると驚異に感じます。参加された皆さんが心ゆくまで大沢崩れの景観を堪能されました。

この後は来た道を戻り、御庭駐車場へ下りてバスで帰途に着きました。


このコースは、今年の10月1日と6日にも予定されています(コース番号25728-086)。

カラマツが黄色く色づきナナカマドの紅葉が美しい時期です。ぜひご参加ください。





森と展望が素晴らしい今倉山(2012.7.15)

道志川沿いの山間の道を山中湖へ向かって行くと、左に丹沢山塊、右に道志山塊が連なっています。どちらも標高は1000mを越え、清流道志川はその間を縫って流れています。

その道志山塊の最高峰、御正体山の東側に今倉山(標高1470m)があります。あまり知られていない山ですし、麓を通過する都留市からのバスは、とても本数が少ないので、訪れる人も多くありません。

でも、山の上の方にはブナ林があると言われていますし、眺めが良さそうなので数人で訪れました。起点は道坂トンネルです。

急な尾根道を登り東峰に向かいました。エゾハルゼミが我々を迎えてくれています。もうそろそろ鳴き収めでしょうか。

エゾハルゼミ

飛べなくなったエゾハルゼミが地上でバタバタしていました。とても小さなセミですが、その大合唱はすごく賑やかです。変わった鳴き声をしていて、同行した人は「カエルが鳴いているみたい」と言っていました。なるほど。

シカによる食害はそれほどではなく、林床の植物も豊かです。ウツギがあちこちで純白な花を開き、

フジイバラ

フジイバラがたくさん咲いていました。ノイバラより一回り大きくきれいです。

今倉山東峰は標高1470m。展望は良くありませんが、林相が美しいです。ブナが混じっていますが、ここではまだ細い木でした。

昼食後、西峰から展望台赤岩へ向かいました。

大したアップダウンではありません。ブナやミズナラの木がだんだん太くなってきました。

ブナ巨木林

この写真にはありませんが、もっとも太い木は幹周り4~5mはあったでしょう。素晴らしい林です。木々は葉をいっぱい付けてとても健全に見えました。しばらく歩くと

ウラジロモミ

ウラジロモミの林になりました。この山は森の種類が変わっていくので歩いていて楽しいです。コナラ林あり、ブナ・ミズナラ林あり、ウラジロモミ林あり、ミツバツツジやツガが優占する森もありました。林床には

コアジサイ

コアジサイが白や薄紫色の花を広げていたり

シモツケ

シモツケも所々でピンクの華やかな花を付けていました。

トチバニンジン

葉っぱがトチノキの葉に似ているという、トチバニンジンです。そして

バイカウツギ

ウツギの仲間ではひときわ美しいバイカウツギの花と

サルナシ

サルナシの花も見られました。

この他ヤマツツジ、ヤマボウシ、ヒコサンヒメシャラ、キヌタソウなどなど、この時期としては花が多いと思いました。

だんだん岩が多くなってきたと思ったら展望台の赤岩に着きました。何という素晴らしい展望でしょう! 360°ぐるりと見わたせます。すぐ近くに

御正体山と杓子山

道志山塊最高峰の御正体山(左)と忍野にある杓子山・鹿留山です。その間には富士山が見えるはずですが、この日は見えませんでした。残念。でも、足元から急に切れ落ちて眼下のヘアピン道路を走っている車までしっかり見え、この高度感は抜群です。

その右側(北側)には三ツ峠山から本社が丸、滝子山、大菩薩・雁腹摺山、そして奥多摩の雲取・鷹ノ巣山。東の方へ目を転ずるとうっすらと東京スカイツリーもおぼろげながら見えますし

今倉山

今歩いてきた今倉山の東峰と西峰が、そしてその右側(南側)には丹沢山塊が望めます(丹沢山塊の上の方はガスで見えませんでした)。久々に胸の空くような眺めを堪能しました。

足元には可憐な

ウスユキソウ

ウスユキソウが咲き出していました。

素晴らしい展望を見ながらお茶を飲んでいたら時間が経つのを忘れるほどでした。ようやく重い腰を上げ、西峰との鞍部に戻って沢コースを下山しました。少々荒れていましたが、無事下山できました。

途中でめずらしい腐性ラン

ツチアケビ

ツチアケビの大きな株が開花していました。花をアップすると

ツチアケビのアップ

本当に不思議な花です。ランは非常に進化した植物ですが、葉緑素を全く持たない腐性ランは少々不気味ですし、でも出会えるととても嬉しいです。夏から秋に出来る実が楽しみです。

3連休の中日でしたが、この日は誰にも会いませんでした。季節的なこととアクセスの不便さからでしょうが、静かな山歩きが好きな我々には、とても魅力的な山でした。

同行していただいたみなさま、ありがとうございました。





富士山お中道(2012.7.9)

7月1日の山開きを過ぎて、富士山は登山シーズンを迎えました。

富士吉田からスバルラインで来ると終点の五合目に着きます。

五合目

この日は一般車両も大型バスも多く、人でごった返していました。

なぜか聞こえるのは中国語ばかり。中国からの観光客が多いようです。

そんな雑踏を通り過ぎ、お中道の道へ入ると静寂に包まれました。歩いている人はほとんどいません。

針葉樹林

ここは標高約2300m。針葉樹林帯です。シラビソ、コメツガ、ダケカンバなどの高木の下に、ハクサンシャクナゲがたくさん生育しています。

ダケカンバとシャクナゲ

ここなどはダケカンバの下にびっしりとハクサンシャクナゲが。花の時期には少し早いのでまだ何も咲いていません。そして

コケモモ

ツツジ科の低木コケモモです。こちらはポツポツ咲き始めていました。

ベニバナイチヤクソウ

ベニバナイチヤクソウです。この植物もあちこちで群落を形成していますが、まだ咲き始めたばかりです。標高の高い富士山にはやっと花の季節が到来したのです。

シロバナノヘビイチゴ

実が美味しいシロバナノヘビイチゴです。これは今花盛りでした。

御庭までは森林の中とガレ場が交互にやってきます。スコリアと呼ばれる小石が多いガレ場では

オンタデ

オンタデと

フジハタザオ

フジハタザオなどが懸命に生きていました。

スコリアは水はけが良すぎるし、小石が移動するので植物にとっては厳しい環境です。ここでは

カラマツ盆栽

盆栽状になったカラマツなど、限られた植物だけが生えていました。

そのカラマツも、強風に必死に耐えているようで

ハイカラマツ

どうですか、この姿は。富士山にはハイマツがなく、代わりにカラマツが森林限界の高木となっています。私の仲間はこれをハイカラマツ、などと命名していますが、そのとおりですね。

さて、御庭を越えるとシラビソ主体の森林が続きます。

シラビソ林

この標高帯ではコメツガとシラビソが双璧ですが、ここでは圧倒的に幼木はシラビソでした。従って、今あるシラビソ主体の林が続いていくのでしょう。

林床には

ズダヤクシュ

ズダヤクシュと

マイヅルソウ

マイヅルソウなどの花が見られ、コケモモやベニバナイチヤクソウはほとんど見られません。

森の中ではずっとルリビタキとメボソムシクイが鳴き続けています。時折ホシガラスが地衣類のサルオガセを剥がしているのが見えます。

起点から2時間半ほどで大沢崩れに着きました。

大沢崩れ

あいにくガスが出ていて景観がよく見えませんが、以前来たときにその巨大さを見ているのでかえって不気味です。時折、石が落下している奇妙な音がしてぞっとします。まるで地獄のようです。

ガスの中で

タカネグンナイフウロ

タカネグンナイフウロの花を見ました。

タチフウロより少し色が濃いようです。

お中道はその昔、富士山を一周する道でした。

40年前のお中道マップ

これは1971年のお中道マップです。お中道は江戸時代後期から修行のために歩かれていました。信者にとってお中道巡りは、富士山登頂以上の大行とされ、登頂を3回以上経験した人でなければ足を踏みいることができなかったそうです。そしてお中道の最難所である大沢崩れは度々崩落を繰り返したので、ここを通過する場所も、一ノ越、二ノ越、三ノ越というように、変化したのです。

今では大沢崩れを越すことが危険で禁止されているため、お中道はここで引き返すことになります。

そんな昔の富士信仰のことを考えながら来た道を戻りました。次第に天気が回復しているようです。

御庭からスバルラインに下りると、すっかり晴れてきました。

御庭より見る富士

素晴らしい眺めです。

多くの人が山頂を目指しているか、山頂から下りてきているだろうと思いながらも、もう少し早く晴れてくれたら大沢崩れがよく望めたのにと、ちょっと残念でした。

今回は、クラブツーリズムの登山ツアーの下見にためにやって来ました。

ツアーは7月23日(月)です。

http://tour.club-t.com/vstour/WEB/web_tour3_tour_tmp.aspx?p_baitai_web=S0929&ToCd=TD&p_from=800000&p_company_cd=1002000&p_course_no2=25728&p_baitai=990&x=21&y=11

その頃にはシャクナゲも咲きだし、コケモモやベニバナイチヤクソウの花の海になっていて欲しいと思いながら帰路につきました。


倉岳山ツアー(2012.7.6)

梅雨の合間は、沢歩きに適しています。

少々蒸し暑くても沢を渡る風は涼しく、沢音が心を清めてくれるからです。

中央線沿いにある倉岳山には何本かの沢があり、この時期に出かけるのは良いタイミングです。

行程を短くするために、山の南側にある秋山村までバスで行き、穴路沢を登りました。

人工林主体ですが、所々では適度に手入れされているため、低木などが見られます。

初夏ですが、まだカワトンボが見られました。ミヤマカワトンボはまだのようです。

イチヤクソウ

昨年の今頃、花が終わっていたイチヤクソウの花はまだ健在でした。

台風の倒木が何本か登山道を塞いでいましたが、それほど多くはないようでした。

お昼頃、山頂に到着。曇り空ですが、

富士山

何とか富士山が見えていました。北の方は扇山、百蔵山、権現山、三頭山、そして大菩薩の峰々。思ったより展望が良くて参加者は大喜び。

下山路は月尾根沢から梁川駅です。

花は端境期。ギンバイソウはまだつぼみで残念でしたが、何と言ってもマタタビがあちこちで花を落としていて、相当数咲いているようでした。ヤマアジサイやキヌタソウ、アカショウマなどの花も見られました。

そしてこの沢の主

沢の主

トチノキの巨樹です。幹周りが8メートルはあろうかという、堂々とした風格です。いつ見ても凄いです。近くには子分が何本もありますが、これとて巨樹巨木の仲間に入れても良い太さです。たぶん、ここに住んでいた人が何百年も大切にしてきたのでしょう。栃餅にして実を食べたのでしょうか?

さらに下っていくと、

リスの巣材

木の皮を細かく裂いたり小枝を集めた塊が落ちていました。ニホンリスの古巣でしょう。途中にあったオニグルミの実もリスの食痕がたくさんあったので、ここにリスが生息していることは確実です。今年はうまく繁殖しているでしょうか?

いつものとおり、ゆっくりのんびり休みながら梁川駅についてツアーを終了しました。

梅雨の間も山は楽しめますよ!


花いっぱいの平標山(2012.6.30-7.1)

花の百名山・平標山へツアーに行きました。

越後湯沢からバスで登山口まで行き、そこから尾根コースを登りました。

梅雨の間の晴れ間で花の季節とあって麓の大駐車場はいっぱいです。登山道も行き交う人であふれていました。

ミズナラやトチノキの多い林を登り始めました。すぐに展望が開けてきます。

苗場山

画面中央の山頂が平坦な山は苗場山です。山頂に湿原が広がっている素晴らしい山です。右の方にあるのは神楽峰。かぐらスキー場のある山です。雪がまだあちこちで残っていますね。

タニウツギ

日本海側に多いタニウツギというピンクの花があちこちでたくさん咲いていました。バックは苗場スキー場です。このスキー場は苗場山にはなく、筍山という別の山にあります。筍山スキー場ではちょっと今一なので苗場の名前を借りているのですね。

ナナカマド

ナナカマドが真っ白い花を付けていました。真っ赤に紅葉する木として有名ですが、花もきれいです。でも匂いを嗅いだら臭い! イメージが台無しです。

マイヅルソウ

葉っぱが鶴の翼のように見え、鶴が舞っているように見えるというマイヅルソウが花盛りです。とても小さな花ですが集まると結構綺麗です。

松手山の辺りから高木はなくなり、草原状になってきました。標高1600mなのに風と雪のせいでもう高木はないのです。花がだんだん多くなってきました。

ベニサラサドウダン

少し荒れた場所に多いベニサラサドウダンです。背景は平標山へ登る尾根で、最も右が平標山です。ベニサラサドウダンはあちこちでたくさん咲いていました。

ハクサンチドリ

ラン科のハクサンチドリです。

アカモノ

こちらはアカモノ。これでもツツジ科の低木です。バカモノではないですよ。

後を振り返ると

登山道

一面の笹原で、笹がないところにきれいな花が咲く植物が点在しています。

ハクサンイチゲ

たとえばこの花、ハクサンイチゲです。ここに書ききれないほどの花を見ながら

平標山頂

平標山山頂に着きました。ハイカーがたくさんいます。隣の山はこの辺の最高峰仙ノ倉山で、谷川岳まで越後と上州の間となる上越国境の稜線が続いていますが、谷川岳は雲で見えませんでした。

山頂からは翌日縦走する大源太山から三国山、北方には巻機山、西方には苗場山から神楽峰など、素晴らしい展望を楽しめました。


平標山から仙ノ倉方面へ少し足を伸ばしました。

仙ノ倉縦走路

登山道が一直線に続いていて、鞍部まではお花畑が広がっています。

お花畑

白っぽいのがハクサンイチゲ、黄色いのがミヤマキンバイ、ピンクがハクサンコザクラです。規模は小さいですが、北アルプスの稜線にいるようです。3年前に来たときは6月上旬でしたので、お花畑の花は少なかったです。でもこの日見られなかったミネズオウ、コメバツガザクラなどが咲いていましたが、この日はもう花が終わっていました。

サクラソウの仲間の

ハクサンコザクラ

ハクサンコザクラです。白山で発見されたことから命名されたサクラソウです。花色の変異がとても大きく、これは淡色ですが、紫がかっているような株もありました。花の変異を見るのも植物観察の楽しみです。

この他お花畑では、チングルマやネバリノギランなども見られました。

平標山山頂に戻って山小屋方面へ向かいました。

山小屋へ下る

ひたすら木の階段を下ります。階段は疲れますが、植物を保護するために作られたので仕方がありません。

笹原の間に

イワナシ実

イワナシの実がなっていました。3年前は花が咲いていたのですが、もう実っています。少し食べてみました。酸味があって美味しいです。名前の由来に納得。

ツマトリソウ、イワイチョウ、ワタスゲなどを見ながら山小屋、平標山の家に着きました。

山の家

山小屋についてベンチに腰掛けながらお湯を沸かし、コーヒーを飲みながら

仙ノ倉

この写真中央の仙ノ倉や右側のエビス大黒の頭、そして写真に見えない平標山をしばしぼー、と眺めていました。何という至福の時でしょう! 

この山小屋は水が出しっぱなしになっています。近くの沢は秋になっても水が枯れることはなく、とても豊かな水に恵まれています。検査したところ菌はまったく検出されずミネラルが豊富なのだそうです。収容は25名ですが、この日は15名位でした。こんなに天気が良くても満員にならないなんて、ちょっと信じられません。
とても広いスペースでゆっくり眠ることができました。


翌日は曇です。場所的にこの時期ご来光は晴れていても望めないのですが、ちょっと残念です。

朝食をいただいて出発。

アズマシャクナゲ

このアズマシャクナゲはあちこちに株があるのですが、花はほとんど終わっていました。6月中旬頃に来ないとだめでしょう。

ウラジロヨウラク

日本海側に多いウラジロヨウラクです(ガクウラジロヨウラクかも)。この木も方々にありました。

この他、マイヅルソウ、ツマトリソウ、ミネカエデ、ユキザサ、アカモノ、ゴゼンタチバナ、イワカガミ、ツクバネソウなどなど、とにかく花いっぱいです。次第に樹木が多くなり背丈が高くなってきました。ブナ、ミズナラ、クマノミズキ、アカミノイヌツゲ、キャラボク、ナナカマド、ノリウツギ、タニウツギなど。

残念なことにムラサキヤシオとミネザクラが終わっていました。・・・と思ったら

ムラサキヤシオ

ムラサキヤシオがわずかに数株咲き残っていましたし、

シラネアオイ

シラネアオイも最後の1株が・・・。諦めていたのですが、お客様に見てもらえて幸せ。

大源太山と三国山の山頂はまいて、三国峠へ向かいました。

ニッコウキスゲで有名な三国山の南斜面には

ニッコウキスゲ原っぱ

ニッコウキスゲがたくさんつぼみを付けていました。あと2週間位で開花するでしょう。

ニッコウキスゲといえば霧ヶ峰が有名ですが、最近シカに食べられてしまい、柵の中でしか咲けないとのこと。しかし日本海側の多雪地域にはまだ進出していないのでしょう。ニッコウキスゲはたくさんありましたし、樹皮食いなどの被害は全く見られませんでした。シカが進出していないことが花の多い理由の1つです。

この後は旧三国街道を通り法師温泉へ下山し、入浴後バスで上毛高原へ出てツアーを終了しました。


花の百名山・平標山は、その名の通り花いっぱいでした。手頃でアクセスが良い魅力たっぷりのこの山に、またツアーで来たいと思います。参加された方にお礼申し上げます。







プロフィール

荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)

Author:荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)
職業: クラブツーリズム(株)あるく登山ツアーガイド、
ネイチャーガイド・フォーゲル代表
URL: http://vogel2011.web.fc2.com/

あちこちの山や里山を歩き、そこで見た自然情報を掲載します。
自然好きな人、これから自然のことを知りたいと思っている人は、是非ご覧いただき、コメントをお送り下さい。

最新記事
リンク
このブログをリンクに追加する
2012年1月15日より
カレンダー
06 | 2012/07 | 08
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ
カテゴリ
最新コメント
Facebook
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR