2日目は唐松岳頂上山荘まで登ります。

八方尾根のゴンドラリフトとリフトを乗り継ぎ、一気に標高を稼ぎます。
冬にはスキー場となる斜面にはシモツケソウなどたくさんの花が咲いています。

リフトの最上部に立つ八方池山荘から登山開始です。ゴロゴロした岩がが敷き詰められている道を進みます。
尾根全体が草原状となっていて、

マツムシソウやシモツケソウ、タテヤマウツボグサ、ツリガネニンジン(ハクサンシャジン)、クルマユリ、イワシモツケなどおなじみの花の他、

ハッポウタカネセンブリや、クモマミミナグサなど、あまり他では見かけないような花もたくさん咲いていました。
全体が草原状となっているのは人が草刈りや火入れをしたのではなく地質に関係があります。
ゴロゴロした岩は蛇紋岩という岩が砕けたもので、アルカリ成分が多くて樹木(高木)の生育に不向きなのです。
高木が育たないので草や低木からなる植生となり、日当たりが良いためにたくさんの花が見られるのです。
それに、この蛇紋岩でも平気で育つ植物が幅を利かせていて、同じ地質からなる至仏山や早池峰山などと共通の植物がたくさん見られました。

たくさんの花を見つつ、お天気は曇りがちなのでとても涼しく気持ちの良い登山です。

八方池までやって来ました。お天気が良ければこの池に白馬三山が映って美しいのですが、残念ながら見えません。
ここまでは観光客が軽装でやって来ますが、ここからは登山者の世界です。
大きな雪渓を横目で見たり、一度樹林帯に入って

前日見た大きなキヌガサソウの花を見つけたりしながらゆっくり登っていきます。

ケルンが立つ丸山に到着しました。ここでランチタイムです。
相変わらず雲や霧が出ていて展望は利きませんが、涼しくて身体はとても楽です。
丸山からは花崗岩の岩っぽい巻道を登っていきます。

チシマギキョウの花が見られるようになると後立山連峰の稜線は間近です。そしてついに

霧の中から小屋が突如現れました。ヤッター!!
とてもきれいな山小屋について美味しいものを飲みながらくつろぎ、ちょっと周囲を散歩をしてみました。

唐松岳方面から眺めると小屋の全景が俯瞰できました。大きな赤い建物の中でゆったりと時が流れて2日目が終了しました。