万座温泉でゆっくりと温泉につかりすっかり疲労回復して2日目を迎えました。2日目は渋峠からスタートし、芳ヶ平湿原を経由して白根山のレストハウスに出て、その後本白根山を一周する長丁場。さて紅葉はどうでしょうか?
この日も朝から良い天気です。志賀草津高原ルートからはすばらしい眺めが展開します。
車窓から眼下を眺めると、笹原の中に赤い木が点在しているのが見えます。どうやらナナカマドが紅葉しているようです。
渋峠に着きました。ここから登山(いや下山)開始です。
夜に雨が降ったのか道が濡れています。大きな石がごろごろしていてそれでなくても歩きにくいのに、濡れているので滑りやすくて大変。慎重に進みます。
道の両側には木の実がいっぱい。
前日に見たゴゼンタチバナ
つぶすとサロメチールの臭いがするシラタマノキ
大きな葉っぱが美しく色づいたオオカメノキ
鶴が舞っているような形の葉をしたマイヅルソウ。どれも鮮明な色をしています。
広い笹原に出ました。ここは雪が積もっているとスキーヤーが道迷いしやすいということでその名が付いた「ダマシ平」。なんだかひどい名前です。
この辺りから木道となって歩きやすくなります。
これから行く芳ヶ平が見えてきました。
笹原と湿原の草紅葉。火山と針葉樹とナナカマド。本当に絵になる風景です。ここにこの時期に着た人だけが楽しめる、とっておきの空間なのです。
渋峠から1時間半で芳ヶ平に着きました。木道が延びていてそこを1周すると夢のような空間が広がります。広い広い草紅葉の広がる湿原と
池と針葉樹とナナカマド。見飽きることがありません。
芳ヶ平を後にして白根山方面へ登っていきます。
この辺りは火山性ガスの影響を受けて見られる植物は限られています。その中でナナカマドはとても元気です。
この木は火山の周辺に多い酸性土壌に強く、他の植物が生育しにくい場所でも平気です。もともとは荒れた土地に生えるパイオニア植物で、森林ができてしまうと元気がなくなってしまうのです。火山の近くでは他の植物が出てこないので、火山が近づくほどナナカマドが多くなります。
そのほかにも火山に強い植物があります。この写真の赤い絨毯のような部分にはクロマメノキ、緑色の部分にはガンコウランという植物が生えています。風が強いせいか自然に刈り込んだようになっていますが、こんな景観となるのは、これらの植物が火山周辺の環境に強いことを示しています。
渋峠から約3時間で白根山麓のレストハウスに到着です。ここで昼食を取った後は本白根山に出発です。
スキー場となっている斜面を抜け美しい森が広がる道を進みます。
ここにも池があります。この池は鏡池という名が付いているのですが、近寄れないので鏡の残念ながらイメージが湧きません。
しばらく登っていくと
本白根山展望所に着きました。本白根山はこの辺りのピークの総称で、あちこちに小さなピークがあります。この展望所からは素晴らしい眺めが得られ
北の方には噴煙を上げる白根山とその奥の横手山が遠望されました。この日は横手山の方に位置する渋峠から歩いてきたので、ずいぶん長い距離を歩いたことが実感できました。
この後はかつての噴火口のお鉢を巡り初夏、広い範囲にコマクサが彩る斜面を横切りながら、白根山レストハウスまで戻りました。この日の全行程は6時間。長丁場でした。
さて2日間のツアーが終了いたしました。幸いお天気に恵まれ、紅葉に恵まれ、実に楽しいツアーとなりました。ご参加された皆様、大変ご苦労さまでした。そしてありがとうございました。
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