山を歩いたり自然の中に身を置くことが好きな人に参考となるような情報を発信いたします。

薬師岳・早池峰山ツアー(2017.7.7-8)1日目

ヨーロッパに生育するエーデルワースはとても美しい花ですが、日本にはありません。

でもエーデルワイスの仲間、すなわちウスユキソウの仲間はあるサイトによると6種1変種3品種知られており、その中で最もエーデルワイスに似ているものが、早池峰山の固有種であるハヤチネウスユキソウです。

この花が見頃を迎える頃を狙って2日間のツアーに出かけました。

1日目は早池峰山のとなりにある薬師岳へ登ります。早池峰山がカンラン岩(蛇紋岩と類似)から出来ていて、特殊な植物が多い環境なのに対して、薬師岳は花崗岩で出来ていて、対照的な山です。

登山口と下山する場所は2日間とも小田越です。

登山開始

コメツガやシラビソからなる針葉樹林の中を登山開始します。

林床にはコケが多く、タニギキョウ、マイヅルソウ、ツルツゲなどの花の他、

ギンリョウソウ

ギンリョウソウがあちこちでニョキニョキ顔を出しています。そしてこの山を代表する花は

オサバグサ

オサバグサです。やや見頃を過ぎていましたが、おびただしい数の花や実が見られました。そして花崗岩の巨岩の下を覗くと

ヒカリゴケ

何カ所かでヒカリゴケがうっすらと輝いていました。

神秘的な光を楽しんだ後は、

早池峰山をバックに

樹高が急に低くなり、バックの早池峰山がよく眺められるようになってきました。

日当たりが良くなったので

イソツツジ

イソツツジの花が山を飾り、

岩ゴロゴロで眺めの良い道を暫く進むと、

山頂にて

薬師岳に到着しました。バンザーイ!

下山は来た道を引き返します。

山頂付近はハイマツに覆われていて、

ハイマツの中を泳ぐ

泳いでいるようです。それより背が高くなったオオシラビソなどの木は

旗形樹形

冬の季節風をまともに受けて、風下側にしか枝を伸ばしていません。出る杭は打たれるのですね。

少し出ていた雲も次第に晴れていて、

早池峰山を眺めながら下山

翌日に登る、カンラン岩のゴツゴツした斜面を眺めながら、無事小田越まで下山しました。

明日もお天気が良くなりそうですが、猛暑が予想されています。

木がない斜面はもろ直射日光が当たるので万全の体調のもと登らなくては、などと思いながら小田越をあとにしました。





尾瀬ヶ原ツアー(2017.7.2-3)2日目

一晩中、かなり強めの雨が降り続きました。

2日目はアヤメ平に行く予定でしたが、朝まで雨が残っているため、やむなくアヤメ平行きはあきらめました。

三条の滝に行くことも検討しましたが、途中の沢が増水していると思われるため、これも断念。

結局、尾瀬ヶ原を歩くことにしました。

見晴らしに行く途中に、只見川にかかる橋を渡ります。

濁った只見川

こんな濁流が流れていました。只見川は至仏山や尾瀬沼周辺の山を源流とし、新潟県にはいると阿賀野川と名前を変えて日本海に注ぐ大河川です。この下流にあの有名な三条の滝があります。

尾瀬ヶ原に出ると雨が止む時間も出てきました。

ぬれたワタスゲ

ずぶぬれになったワタスゲの実は下を向いてうなだれています。

ズミ

ズミの花やつぼみにも大きな水滴が。

この他、たくさん咲いていた

ヒメシャクナゲ

ヒメシャクナゲや

オゼヌマタイゲキ

オゼヌマタイゲキも見られました。

十字路

十字路に着きました。雨が降らなければここからアヤメ平にのぼるはずだったのですが。ここからは山の鼻まで湿原の中央を進みます。

お天気が悪いせいもあって、すれ違うハイカーはとても少ないです。

この時期、つに花に目がいきますが、やわらかい緑をしているシダの

ヤマドリゼンマイの分布

ヤマドリゼンマイがとても美しいです。水の流れに沿って分布している様子がわかります。

ちょっと目を離すとどこに行ったかわからないような、か細い

ルリイトトンボ

ルリイトトンボがあちこちで飛んでいました。尾瀬といえば日本最小のトンボのハッチョウトンボですが、この日は見つからず、代わりに高層湿原に多いカオジロトンボを見ることができました。

至仏山をバックにミズバショウ咲く景観で有名な

下の大堀川

下の大堀川にやってきました。ほとんど洪水のように水量が多く、滔々と流れています。

さらに山の鼻に近づくと

増水した川

上の大堀川でしょうか、増水して川沿いの花の多くが水没しています。

こんなことに耐えられる植物でないと尾瀬では生きていけません。湿原の植物の多くは栄養の極めて少ない環境に耐えて、水位が上昇して水没してもへっちゃらな植物なのですね。

お天気が次第に回復して至仏山や燧ヶ岳が見えるようになってきました。

山の鼻では研究見本園を回りました。

研究見本園

燧ヶ岳はこんな感じで、

逆さ至仏

至仏山は沼に反射して「逆さ至仏」が綺麗に見えました。

山頂付近の雪もはっきり見られ、でも何となく後ろ髪を引かれるように鳩待峠まで登って2日間の登山を無事終了しました。

ご参加された皆さま、ありがとうございました。

至仏山やアヤメ平はまた次回の楽しみに取っておきましょう。




尾瀬ヶ原ツアー(2017.7.2-3)1日目

今年は各地の山で残雪が多くて、花の開花が遅れています。

尾瀬でも例年になく多量の残雪があって、通常7月1日から至仏山の登山が解禁されますが、今年は直前になって解禁が危ぶまれる事態となりました。

結果的には解禁されたのですが、花の山なのに花が咲いていない可能性が高くて、元々の予定だった至仏山登山をあきらめ、2日目にアヤメ平に行くことにしてツアーに出発しました。

鳩待峠

鳩待峠を昼頃スタートします。

午前中はかなり雨が降ったらしく、下がかなり濡れていますが、この時点では雨が止んでいます。でも至仏山の上の方は見えません。

峠から山の鼻に向かってどんどん下っていきます。

途中ではオオカメノキ、ウワミズザクラ、タチカメバソウ、サンリンソウ、ハウチワカエデや

ノビネチドリ

ノビネチドリなどのたくさんの花が見られました。

山の鼻で休んだ後は、いよいよ尾瀬ヶ原を縦断していきます。

ミズバショウ

葉っぱが大きくなったミズバショウや

名残のリュウキンカ

リュウキンカなど春の花の名残と

ピンク色のタテヤマリンドウ

ややピンク色をしたタテヤマリンドウ、

カキツバタ咲き始め

咲き始めたカキツバタ、そして

至仏山とワタスゲ群落

今年は大変実付きが良いというたくさんのワタスゲの実が風に揺れていました。

バックの至仏山を覆っている雲はやや上に上がり、残雪が良くわかります。

植物を観察

涼しい風が吹き抜ける尾瀬ヶ原は植物観察に最高。日曜日ということもあって大半のハイカーはもう帰ってしまい、静かな尾瀬ヶ原を堪能しました。

7月の尾瀬といえば

ニッコウキスゲ

ニッコウキスゲですが、今年は開花が遅れていて数えるほどしかありません。代わりに

レンゲツジ

レンゲツツジがあちこちで見られました。

燧ヶ岳は雨模様

次第に燧ヶ岳方面に雨雲がかかってきて、少し雨に当たりましたが、夕方までには

東電小屋

今宵の宿、東電小屋に到着し、無事1日目が終了しました。




雄国山・磐梯山ツアー(2017.6.26-27)2日目

一夜明けて2日目となりました。朝のお天気は曇です。

朝食後、ゴールドラインの峠にある八方台へ行き、そこから登山開始します。

登山口

ブナ林の落ち着いた雰囲気の中をスタート。

きつい硫黄の匂いがし始めた頃

中ノ湯跡

中ノ湯跡に着きました。かつては温泉施設があった場所ですが、廃屋になっています。

ここからはやや急な登りが続きます。登山道のすぐ横は爆裂火口になっていて

爆裂火口を覗く

すごい迫力で火口が覗けます。かつて磐梯山の南側にあった小磐梯山が一気に崩れて岩屑なだれとなり、たった10分で麓まで流れ落ちて村を飲み込み、尊い477人の人がなくなってしまった、その後なのです。

写真の背後に移っている桧原湖や五色沼など裏磐梯にある湖沼全ては、その時にできたものですが、129年経ってみどりが蘇り、その変わりように驚かされます。

噴火跡の景観を楽しんだ後は、再びぐんぐん高度を稼ぎ、お花畑に到着しました。ここからの磐梯山は

お花畑から見た磐梯山

山頂部の急な山だということがわかります。

お花畑にはミヤマキンバイが咲き乱れ、

バンダイクワガタ

あちこちでバンダイクワガタも咲いていました。

お花畑から急な道を登っていき、ついに日本百名山

山頂と虫の大群

磐梯山の山頂に到着しました。ばんざーい! と言いたいところですが・・・

この写真にも多数写っているように、黒い虫がいっぱい飛んでいて登頂を祝うような気分ではありません。

虫に追われるようにそそくさと下山して、茶屋のある弘法清水でランチタイムとしました。

休憩後は沼ノ平という湿原を通って表磐梯側の猪苗代スキー場を目指します。

ゴロゴロ浮き石だらけの急斜面を下ると

火口の前で

爆裂火口の頂上(小磐梯山の隣)に出ました。覗き込むと絶壁になっていて危険な場所です。

火口の真ん中にある銅沼もくっきり見えていました。

裏磐梯に別れを告げ、平坦な沼ノ平に出ました。ここは別天地です。

ムラサキヤシオ、バンダイクワガタ、アカモノ、ウラジロヨウラク、ハクサンチドリ、ノビネチドリ、イワカガミ、ベニバナイチヤクソウなどの花が次から次へと出てきます。

大きなシナノキの下で荷を下ろします。

レンゲツツジと磐梯山

大きな沼の畔にはレンゲツツジが咲き、霧が晴れて磐梯山が現れてきました。

そしてその池には

一面のミツガシワ

ミツガシワの大群落が! 鹿にやられて尾瀬ではあまり見られなくなったミツガシワがこんなにいっぱいあり感激です。

沼ノ平を過ぎ、赤埴山を巻いてぐんぐん高度を下げていきます。

びっしり咲くアキグミ

アキグミがびっしり咲いている場所では、花の良い香りで充満していました。

いろいろな花を楽しみながら下り続けてスキー場に出た後は、ゲレンデを下ります。

猪苗代湖を眺めながら

正面には広大な猪苗代湖をずっと目に入れながらなのでよい気分です。

スキー場を下る

お天気がどんどん回復して暑くなり、いい加減に下りが嫌になった頃、スキー場の駐車場に到着。2日間の登山が無事終了しました。

雄国沼と雄国山、および磐梯山は火山景観が素晴らしく、花がとても多かったです。

心配していたお天気もまずまず良くて、2日間のツアーが無事終了できました。

ご参加された皆さま、ご苦労様でした。そしてご参加いただきありがとうございました。






雄国山・磐梯山ツアー(2017.6.26-27)1日目

会津の名峰・磐梯山とその近くにあるニッコウキスゲの名所・雄国沼。この2つを巡るツアーに行ってきました。

1日目は雄国沼から雄国山に登って裏磐梯側に下りるコース、そして2日目はゴールドラインの峠にある八方台から磐梯山に登って猪苗代スキー場に下りるコースを歩きます。

梅雨の時期ですがお天気はどうでしょうか?

まずは1日目です。貸切バスからシャトルバスに乗り換えて金沢峠まで行き、ここから少し下れば雄国沼のほとりに到着します。

雄国沼

霧がかかっていて見通しが悪いですが、湿原の上を木道が伸びています。

ここは最盛期には黄色に染まるはずですが・・・

木道歩き

ニッコウキスゲの花はちらほらしかなく、むしろオレンジ色のレンゲツツジの方が目立ちます。他には終盤を迎えているズミの花が見られた程度で、タテヤマリンドウ(ハルリンドウ)はお天気のせいで花びらを閉じていました。一面のニッコウキスゲを期待していただけに残念です。今年はどこも遅いようですね。

木道を一周して雄国山へ向かいます。湖畔の別の場所には

コバイケイソウ

コバイケイソウが群れ咲いていましたが、ここには近づけませんでした。

雄国沼は低い山に囲まれていて、

雄国山

雄国山もその1つ、つまり猫魔火山の外輪山の1つで雄国沼はカルデラに溜まった水ということになります。

外輪山の内壁にしては緩い傾斜の斜面を登っていきます。

ウラジロヨウラクと雄国沼

ウラジロヨウラクや、レンゲツツジ、アキグミ、ナナカマド、マタタビなどが咲く斜面からは次第に周囲を見渡せるようになりました。

ほどなくして

山頂

雄国山の山頂へ到着、展望塔からは雄国沼だけでなく、裏磐梯の桧原湖なども望めました。

山頂からは、

サワグルミ林

サワグルミ、ブナ、トチノキなどの気持ちよい森の中に、とても歩きやすい道が続いていました。

この道には花が多く、

ギンリョウソウ

ギンリョウソウを始めとして、ラショウモンカズラ、オオナルコユリ、ホウチャクソウ、フタリシズカ、タニギキョウ、ナナカマド、ヒロハユキザサ、ツリバナ、ヤブデマリなどなど、たくさんの花を見ることができました。

ラビスパへ下山

歩き始めて5時間弱でラビスパという温泉施設に到着し、1日目の登山を終了しました。

ホテルに入る頃、次第にお天気が回復して

ホテルから見た磐梯山

129年前に水蒸気爆発して山体崩壊した荒々しい磐梯山の裏側をくっきりと見ることができました。

明日のお天気を期待しつつ1日目が終了しました。




プロフィール

荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)

Author:荘司たか志(登山ガイド、森林インストラクター)
職業: クラブツーリズム(株)あるく登山ツアーガイド、
ネイチャーガイド・フォーゲル代表
URL: http://vogel2011.web.fc2.com/

あちこちの山や里山を歩き、そこで見た自然情報を掲載します。
自然好きな人、これから自然のことを知りたいと思っている人は、是非ご覧いただき、コメントをお送り下さい。

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